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DF那須の劇的決勝弾!浦和が公式戦9試合負けなしで首位追走

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[7.6 J1第14節 甲府0-1浦和 国立]

 J1は6日、約1か月の中断を経て再開し第14節が行われた。国立競技場をホームゲームとした13位ヴァンフォーレ甲府は、2位浦和レッズを迎えた。0-0のまま試合終盤までもつれたが、MF梅崎司のクロスをDF那須大亮がヘディングで合わせ、1-0で浦和が勝利をおさめた。

 城福浩監督がベンチ入り停止処分中の甲府は、ケガから復帰したMF水野晃樹と、ベテランのMF伊東輝悦が今季初めてスタメンに名を連ねた。

 公式戦8試合負けなし(5勝3分)と好調の浦和は、6月30日のナビスコ杯準々決勝第2戦、C大阪戦(1-1)から1トップを入れ替え、MFマルシオ・リシャルデスに代わってFW興梠慎三を起用した。

 序盤から浦和がボールを保持する時間が続く。最終ラインでボールを回しながら徐々に甲府陣内に攻め入る。しかし、DF青山直晃とDF土屋征夫の両CBを中心にしっかりと中央を固め、浦和に決定機をつくらせない。

 それならばとMF原口元気がドリブルでつっかけて興梠にラストパス。一度は甲府DFに渡るが、興梠がチェイシングをかけてPA内で奪い返すと、MF柏木陽介、原口とつなぐがシュートは甲府DFにブロックされてしまった。

 甲府の反撃は前半20分、MF山本英臣が右足アウトサイドで浦和のDFラインの裏に出した浮き球に水野が抜け出すと、カットインして左足でシュートを放つが大きくゴールマウスから外れてしまう。
 
 前半24分、ゴール正面からやや左、約25mという絶好の位置でFKのチャンスを得た浦和。DF槙野智章が右足で直接狙ったがシュートはクロスバーの上へ浮いてしまう。

 その後も浦和がボールを保持するものの攻めきることができない。すると前半36分には甲府が逆襲。MF柏好文がFW平本一樹とのワンツーから強烈なミドルシュートを見舞うが、枠を捉えることはできなかった。

 後半に入ると試合はさらにテンポアップする。まずは後半8分の甲府。伊東の縦パスを水野が浦和陣内で受けると、羽生とスイッチし、左足でミドルシュート。しかしボールはゴールポストの横を過ぎて行った。2分後には浦和のMF平川忠亮が右サイドを突破して中に折り返すと、最後は柏木がシュートを打つがボールに力はなく、甲府ゴールをこじ開けることができない。

 両チームサポーターのボルテージも上がる中、先に交代のカードを切ったのは浦和だった。後半15分、MF鈴木啓太に代えてマルシオ・リシャルデスをツーシャドーの一角に投入。柏木をボランチに下げてより攻撃的な布陣を敷いた。それでも膠着状態が続くと同24分には平川を下げてMF宇賀神友弥を入れ、サイドの活性化をはかる。

 対する甲府も後半28分に平本に代えてFWウーゴ、同35分にはFW羽生直剛に代えてFW金子昌広と攻撃陣を2枚投入し、勝ち点3を奪いに行く。

 後半35分を回ったあたりから両チームともにサイドを使ったカウンターの応酬が続いていたが、熱戦に終止符を打ったのは、浦和の左サイドからのクロスだった。左サイドの梅崎がアーリークロスを送ると、中央で合わせたのはオーバーラップしていた那須。DFリーダーのヘディング弾で浦和がついに均衡を破る。

 前がかりになる甲府の隙をついて追加点を狙う浦和は、柏木の縦パスをDFラインの裏で受けたマルシオ・リシャルデスが決定機を迎えるが、決めきることができない。さらに、試合終了間際にも原口がGKと1対1になるが、シュートはゴールポストに嫌われてしまった。

 4分のアディショナルタイムでもスコアは動かず試合終了。浦和が1-0で勝利し、公式戦での負けなしを「9」にのばした。一方の甲府は泥沼の4連敗。中断明けの一戦で勝ち点を奪うことはできなかった。

(取材・文 奥山典幸)

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