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首位・大宮の再開初戦はドロー…2位浦和との勝ち点差は「3」に

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[7.6 J1第14節 大宮1-1鳥栖 NACK]

 J1は6日、約1か月半ぶりに再開し、各地で第14節の9試合を行った。首位大宮アルディージャはNACK5スタジアム大宮でサガン鳥栖と対戦し、1-1で引き分けた。大宮は前半17分、MF青木拓矢のゴールで先制したが、鳥栖も後半38分にFW池田圭が同点ゴール。再開初戦で引き分けに終わった大宮は連勝が2で止まり、2位浦和との勝ち点差は「3」に縮まった。

 大宮はFWズラタンが右太腿裏肉離れのため欠場し、FW長谷川悠が10試合ぶりに先発した。3連敗中の鳥栖はMF藤田直之が出場停止。MF末吉隼也とMF高橋義希がダブルボランチを組み、CBではDF坂井達弥が5試合ぶりに先発した。
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 鳥栖は試合開始10秒、DF丹羽竜平からのロングフィードを池田が胸トラップから左足でミドルシュート。立ち上がりは積極的な入りを見せたが、徐々に大宮が押し返し、試合の主導権を握った。前半8分には長谷川のスルーパスに反応したFWノヴァコヴィッチがGKと1対1の決定機を迎えるが、シュートはGK赤星拓が体を張ってセーブ。同11分、DF下平匠のアーリークロスに合わせたMFチョ・ヨンチョルのヘディングシュートはゴール上に外れた。

 前線でノヴァコヴィッチが抜群の存在感を発揮して相手のマークを引き付け、空いたスペースを突きながらサイドを使って攻撃を組み立てる大宮。完全にゲームを支配し、前半17分に先制した。右サイドをオーバーラップしたDF今井智基が中央に戻し、MF渡邉大剛が縦パスを入れると、長谷川がつぶれ役となってつなぎ、PA内右サイドに進入した今井にボールが渡った。今井は冷静にマイナスに折り返し、ゴール前に走り込んだ青木が右足ダイレクトでシュート。完璧に鳥栖のディフェンスを崩し、ゴールネットを揺らした。

 先制点で勢い付く大宮は立て続けに好機をつくる。前半21分、渡邉のロングフィードに反応した長谷川がトラップから左足で狙うも、シュートはDFがブロック。同22分には左サイドから切れ込んだノヴァコヴィッチがゴールライン際を個人技で突破すると、ゴール前に浮いたボールをチョがヘディングで狙ったが、クロスバーの上へ外れた。絶好の追加点のチャンスを逃し、その後、試合はこう着状態に。前半は大宮の1点リードで折り返した。

 後半の入りも鳥栖は悪くなかった。後半3分にはロングボールから池田がヘディングで落とし、MF水沼宏太が右足ボレー。きっちりとゴールの枠を捉えていたが、GK北野貴之のセーブに阻まれ、同点ゴールとはならなかった。攻勢に出る鳥栖だが、中盤でなかなかパスをつなげず、ロングボール主体の攻撃は単調で、エースのFW豊田陽平も厳しいマークに遭う。後半26分、高橋の右CKに合わせたDF呂成海のヘディングシュートもゴール上に外れた。

 劣勢の大宮は後半27分、長谷川に代えてFW富山貴光を投入。同35分にはチョに代わってMF渡部大輔が入ったが、流れは変わらない。迎えた後半38分、鳥栖は自陣でインターセプトした丹羽から縦パスを受けた池田がドリブルで仕掛け、DF菊地光将とDF高橋祥平の間を強引に突破。PA内に切れ込むと、倒れ込みながら右足を振り抜き、ゴールネットに叩き込んだ。シュート直後に両足をつって、ピッチに倒れたまま起き上がれなかった池田。そのまま担架で運び出され、FW早坂良太と交代した。

 追いつかれた大宮は怒涛の反撃に出る。後半43分、渡邉の右CKからファーサイドに流れたボールを青木がヘディングシュート。ポストに当たった跳ね返りにノヴァコヴィッチが詰めたが、ゴール目前で鳥栖の選手が必死のクリアで逃れる。終盤の大宮の猛攻にも鳥栖の守備陣は体を張って耐え抜き、試合は1-1で終了。勝ち点1を分け合う結果となった。

(取材・文 西山紘平)

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