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大量得点の川崎Fが浦和から今季初の完封勝利! 大久保もJ1通算100ゴールを達成!!

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[7.13 J1第16節 川崎F4-0浦和 等々力]

 J1は13日に各地で第16節を行い、川崎フロンターレ浦和レッズと対戦した。前半28分にMF中村憲剛のゴールで先制した川崎Fは、その2分後にもMFレナトが追加点を挙げて、試合を優位に進める。同43分にもMF山本真希のゴールが決まり、前半だけで川崎Fが大量3点をリードする。後半立ち上がりには、PKからFW大久保嘉人のJ1通算100ゴール目も決まり、チケットの完売した等々力競技場の川崎サポーターはお祭りムードに。最後まで集中を切らさなかった川崎Fは、リーグ戦では今季初となる完封も達成し、4-0の勝利を収めている。

 川崎Fは10日の広島戦(2-4)で先発出場したFW風間宏矢をベンチに置き、DF伊藤宏樹を最終ラインの左で起用。登里亨平を左WBに配置した3-4-2-1で試合に臨んだ。対する浦和はF東京戦(2-2)で負傷したMF鈴木啓太がベンチ外に。MF柏木陽介をボランチに配置し、2列目にMFマルシオ・リシャルデスを起用した。また、MF平川忠亮も控えに入り、MF宇賀神友弥が代わりにスタメンに名を連ねている。
[スタメン&布陣はコチラ]

 互いに3-4-2-1の布陣で臨んだ一戦は、序盤からにらみ合いが続く。その中で川崎Fが主導権を握って行く。前半19分には右サイドをレナトが突破。ゴール前に折り返したボールがDFに当たり、FW大久保嘉人に届いたがボールにミートできなかった。同22分にも川崎Fは、直接FKからレナトがゴールを狙ったが、これはGK加藤順大の正面を突いた。

 少しずつ流れをつかみつつあった川崎Fに、アクシデントが起きる。前半23分、相手との接触で田中裕介が負傷し、交代を強いられた。風間八宏監督はDF井川祐輔を3バックの右に起用し、實藤を右WBにスライドさせる。アクシデントに対応した川崎Fは、同25分にも細かくパスをつなぎ、最後は大久保がシュートを放つ。しかし、これは枠を大きく外れた。その3分後に先制点が決まる。大久保が最終ラインの裏を取ってボールをキープ。PA内に走り込んだ中村にパスを出すと、余裕を持ってボールを受けた中村のシュートがGK加藤の手を弾き、ゴールに決まった。

 さらに2分後にもMF稲本潤一が浦和の最終ラインからボールを奪う。こぼれ球をレナトが拾ってドリブルでPA内に持ち込む。最初のシュートは右ポストを叩いたが、自らこぼれ球を回収したレナトは、対面したDFをかわして再びシュート。これが決まって、川崎Fがリードを2点に広げている。

 余裕のできた川崎Fは中村が絶妙なゲームメークを見せる。ゆったりとボールを横や後に散らしながら、相手の守備に隙が出たら、速いボールを縦に刺す。前半41分には中村からレナトの足下にボールが入ると、ブラジル人アタッカーはDFを振り切ってシュートに持ち込んだ。しかしこれは枠を上に外れている。

 前半43分にも川崎Fは高い位置でボールを回す。ゆったりとしたパス回しから最後はMF登里亨平と2度のワンツーパスを見せた山本がPA内でシュート。これが決まり、川崎Fが浦和を圧倒したまま、前半の45分を終えた。

 後半の立ち上がり、反撃に出たい浦和は柏木のループパスにFW興梠慎三が合わせようとするが、ボールを捉えきれない。その直後には川崎Fが速攻に出る。PA内でボールを受けた中村が、GK加藤に倒されてPKを獲得。これを大久保が確実に決めて、鹿島戦(4-2)以来、2試合ぶり今季3度目の1試合4ゴールを記録した。

 その後も川崎Fは、カウンターからチャンスをつくる。しかし、後半12分、同13分と立て続けに訪れたチャンスをレナトが生かせなかった。同14分には浦和も動く。MF原口元気とMF梅崎司を下げて、MF関口訓充とMF矢島慎也を同時に起用した。同19分には浦和が波状攻撃を見せるが、左WBに回った宇賀神のシュートはGK西部の正面へ。こぼれ球をDF森脇良太が拾ってシュートしたが、これはゴールを大きく外れて行った。

 後半22分には、川崎Fに2人目のケガ人が出る。DF實藤友紀が負傷し、FW小林悠をピッチに送り出す。同28分には柏木のCKからMF阿部勇樹がダイレクトでボレーを放つが、川崎FのDFに当たって得点を挙げられない。同29分には再びレナトが速攻からシュートチャンスを得るが、左に外してしまった。同30分にはレナトの縦パスを大久保がスペースで受ける。ゴール前に丁寧に折り返したが、中村に届く前にDFにクリアーされた。

 後半35分には右サイドの関口から、ゴール前の興梠にクロスが入ったが、興梠のボレーシュートは枠の左に切れて行った。川崎Fもしっかりとボールを回しながら、寄せの甘い浦和守備から5点目を狙いに行く。同42分にはレナトを下げて、MF森谷賢太郎を起用した。後半ロスタイムには、その森谷のFKがGKに弾かれ、こぼれ球を中村がヘッドでゴールに押し込もうとしたが、ボールは左ポストに嫌われた。

 最後まで隙を見せなかった川崎Fが、リーグ戦では今季初の完封勝利を収めた。一方、リーグ戦で7試合無敗だった浦和にとっては、屈辱的な試合となってしまった。

(取材・文 河合拓)

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