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マルキヘッド&齋藤の個人技!!4位横浜FMが首位大宮を撃破

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[7.13 J1第16節 横浜FM2-1大宮 日産ス]

 J1は13日に各地で第16節を行い、4位横浜F・マリノスはホームの日産スタジアムで首位大宮アルディージャを迎えた。注目の上位対決は、序盤からペースをつかんだ横浜FMが、前半22分にFWマルキーニョスゴールで先制すると、同36分にはMF齋藤学の個人技で追加点。試合終了間際にDF今井智基が1点を返すも反撃及ばず。大宮に二つ目の黒星をつけた横浜FMが3試合ぶりの勝利をあげ、大宮との勝ち点差を「5」に縮めた。

 中断明けまだ勝利がない横浜FMだが、前節のC大阪戦(1-2)からスタメンに動きはなし。対する大宮は、前節の名古屋戦(2-1)でエースのFWノヴァコヴィッチが負傷離脱。代わってFW富山貴光が9試合ぶりにスタメンに入った。

 得点の6割以上を後半に奪っている両チームだけに、静かな立ち上がりになると思われたが、序盤から横浜FMが攻勢をかける。マルキーニョス、MF中村俊輔、MF兵藤慎剛、MF齋藤学がポジションチェンジを繰り返しながらボールをキープし、大宮陣内に攻め入る。うまく対応していた大宮だったが、横浜FMの背番号「25」がチャンスをつくり出す。前半7分、中村俊輔が中盤でタメをつくり、走り込んできた齋藤にスルーパス。鋭い切り返しからニアサイドにシュートを放つが、GK北野貴之に阻まれる。

 続く14分、中村俊輔が大宮DFラインの裏に走り込んだマルキーニョスに合わせてパスを送るが、これはGKに直接キャッチされてしまった。横浜FMペースで迎えた22分、先制点が生まれる。右サイドの中村俊輔のキープから齋藤へ。齋藤がクロスを送ると、マルキーニョスが高い打点からヘディングシュート。これがネットを揺らし、エースの今季9点目で横浜FMが先制に成功する。

 2試合連続で先制を許した大宮。反撃を試みるが、ツートップのFW長谷川悠と富山に入れたボールがことごとくDF中澤佑二とDF栗原勇蔵に跳ね返され、ボールをおさめることができない。横浜FMはポゼッションとカウンターを使い分け、大宮に主導権を渡さない。

 1-0のままハーフタイムに突入するかと思われたが、前半のうちに再びスコア動く。同36分、齋藤はPAの外、大宮DFラインの前でボールを受けると、ピッチを横切るようにドリブルを開始。ゴールほぼ中央までくると、DF菊地光将のタックスをかわし、さらに今井を抜き去るとGKと1対1に。これを右足で落ち着いて流し込み、横浜FMがリードを2点に広げて前半を終えた。

「相手よりも球際を強く、そして相手よりも走ること」というベルデニック監督のハーフタイムの指示どおり、大宮は後半の立ち上がりから敵陣深くまでプレスをかけ、反撃に出る。それでも思うように攻撃のカタチをつくれない大宮は、後半16分、富山とMF金澤慎を下げてFW鈴木規郎とMF上田康太を入れる。

 後半19分、DF高橋祥平が横浜FMのDFラインの裏に出したボールにDF村上和弘が抜け出し、ドリブルでPA内まで侵入しシュートを打つが、枠を捉えることができない。

 余裕の試合運びを見せる横浜FMはショートカウンターから反撃。PA外でボールを受けた中村俊輔がゆったりとしたドリブルでPA内に入ると、鋭い切り返しから右足でシュート。ニアサイドをついたシュートは、ゴールポストのわずか外へ逸れていった。

 後半32分、中村俊輔、マルキーニョス、齋藤がダイレクトでボールをつないで左サイドを崩し、齋藤が左サイドを抜け出す。PA内からグラウンダーのクロスを送るが、MF兵藤慎剛には合わず追加点を奪えない。

 前線にボールを送る大宮の必死の反撃が実ったのは、後半アディショナルタイム。村上のクロスに今井が右足で合わせてJ初ゴールを決めるが、時すでに遅し。4位の横浜FMが勝ち点を31にのばした。一方の大宮は約2か月ぶりとなる2敗目を喫したが、首位をキープした。

(取材・文 奥山典幸)

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