[8.17 J1第21節 F東京0-2横浜FM 味スタ]

　会心の結果に、納得の表情だった。2-0でFC東京に勝利した横浜F・マリノスは、第21節を終えて首位に立った。4月20日に行なわれた第7節以来、約4か月ぶりのこと。完封試合も5月25日の第13節以来、約3か月ぶりだった。

　4節で対戦したときは3-2と撃ち合いになったが、この日はF東京の攻撃をしっかりと抑えた。DF栗原勇蔵とDF中澤佑二の2CBは、FW渡邉千真に仕事らしい仕事をさせなかった。「最近は無失点に抑えていなかったから、守備陣としては勝ってもモヤモヤしていた。F東京は力があるチームだし、完封できて、終わった瞬間は嬉しかった」と、笑顔を見せた。

　試合前には樋口靖洋監督をはじめとするスタッフ陣からも、注意されていたという。「監督とかコーチにも『失点が多い』とプレッシャーを掛けられていた。相手に(渡邉)千真とかもいたし、完封したかったので良かったです」。

　中澤も「いいね!!」と言い「首位に立ったことよりも、完封がいいね」と、ゼロ封を喜んだ。その後に「ただ」と、会心の結果にも課題があることを付け加えた。

「ただ、攻められ過ぎです。ボールを持たれ過ぎです、後半は。前半は良かった。後半はボールを持たれて、そこからカウンターに出られなかった。カウンターに行っても、シュートまで行けないで、途中で取られて逆カウンターを食らっていたからね。攻撃をやり切るようにしないと、効率が悪い」

　順位について「リーグが終わったときに、首位なら最高」と言い残してミックスゾーンを後にした頼れるCBは、勝利の後にも2004年以来の優勝を目指すチームを引き締めた。

(取材・文　河合拓)

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