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昇格争いの中で手痛い連敗も…京都 MF工藤「自信を持ってやっていく」

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[8.18 J2第29節 横浜FC1-0京都 ニッパツ]

 J1昇格プレーオフ圏内にいる京都サンガF.C.だが、28節の愛媛戦(0-2)に続き、29節では6試合勝利のなかった横浜FCにも0-1で敗れ、連敗を喫してしまった。2位の神戸も山形に敗れていたため、勝ち点差は広がらなかったが、縮めるチャンスを逃してしまった。

 試合後の会見で、大木武監督は「良いゲームができた。ただ、決めないと取られる。1点は入るものだから」と、シュート数では13対5と相手の倍以上を記録した試合内容については、納得している様子だった。

 ピッチで戦った選手たちも、「これを続けていくこと」と話す。MF工藤浩平は「前半は割と押し込んだり、テンポも良く、守備もしっかりできていた。ああいう時間帯にしっかりゴールを決められるようにしたい」と言い、「本当に悔しいし、痛い結果」と天を仰いだ。

 前節の愛媛戦に続き、横浜FC戦も無得点で90分を終えた。先制されてから、守備を固めて来る相手をどう崩すのか。前節に続き、その課題が横たわった。「クオリティと言ったらそこまでですが、点を取れなかったら、もっとチャンスをつくること。自分だったら、もっと良い形でラストパスを出せるようにしたい。クオリティを上げていきたい」と、工藤は言う。

 リードされた京都は終盤、パワープレーに出て、なんとか横浜FCゴールをこじ開けようとしていた。しかし、FW大久保哲哉も最終ラインに加わった相手を崩すことはできなかった。この日のベンチ入りメンバーを見ても、京都の攻撃陣には、ターゲットとなるような長身選手はいない。相手が引いたときに、力でゴールをこじ開けるのは難しい。「今日みたいに引かれると難しい。(京都には)大きい選手がいるわけではないし」と、工藤も認め、これまでやってきたことを続けることの重要性を強調した。

「どれだけちょっとのスペースで、相手の守備にあるズレを見つけていくかだと思います。今日のようにロングボールが多くなることも、悪いことではないのですが、もっと(パスをつなぐサッカーを)やり通すこと。せっかく3年やってきているので、自信を持って続けて、クオリティを上げていくこと。やれる選手はいるから。自信を持ってやっていきたい」

 熾烈な上位争いの中、工藤は連敗を喫したことよりも、信念が揺らぐことへの危惧を口にした。「自信を持ってやっていく」。10番が繰り返した言葉を実践できるか。7日間で3試合が行われる連戦の中で、これまで京都が築いてきたものが問われる。

(取材・文 河合拓)

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