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3年ぶり右足ゴールに14年ぶり1試合2発でも…俊輔「FKを決めたい」

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[8.28 J1第23節 横浜FM3-0浦和 日産ス]

 俊輔の2発で横浜F・マリノスが首位に返り咲いた。前半27分、相手PA内でDF那須大亮にプレッシャーをかけたMF小椋祥平がボールをカット。こぼれ球をMF中村俊輔が左足で流し込み、先制点を奪った。2-0で折り返した後半3分にはDFドゥトラから横パスを受け、ドリブルで右に流れながらMF鈴木啓太を振り切り、右足を振り抜いた。

「前に(鈴木)啓太がいて、ワンフェイント入れたらうまくいった」。利き足とは反対の右足でゴール左隅にねじ込む弾丸ミドル。10年8月29日の新潟戦(3-0)以来、3年ぶりとなる右足のゴールで3-0と勝利を決定づけた。

 Jリーグで中村が1試合2得点を記録したのは、99年4月10日のJ1第1ステージ第6節・C大阪戦(6-0)以来、14年ぶり。とはいえ、02年6月から09年までは海外でプレーしており、セルティック時代の06年10月14日にはダンディー・U戦でハットトリックも記録している。

「海外でハットもしているし」と無関心を装う俊輔だが、「FKを決めたいね」と、この日もチャンスのあった直接FKで決め切れなかったことを悔やんだ。「マルキ(ーニョス)もそうだけど、自分もFWだから。貪欲に点に絡めるように」。これで今季通算8得点。リーグ戦でのシーズン最多得点は横浜M時代の98年とセルティック時代の06-07シーズンに記録した9ゴールで、自身初の2ケタ得点も射程圏内に捉えている。

 上位対決となった大一番で3得点の快勝を飾り、1節で首位に再浮上した。「こういうゲームは毎試合毎試合できない」。ビルドアップを重視する浦和に対し、高い位置からのプレッシャーがハマり、セカンドボールや球際の競り合いもことごとく制した。後半に運動量が落ちて逆転負けした前節・鹿島戦(1-2)の反省を生かし、連動した守備でチーム全体がうまくスタミナも温存しながら、最後まで運動量で相手を上回った。

 先制から2分後に追加点を挙げ、後半立ち上がりの3分にダメ押しゴール。「すべてがうまくいきすぎた」という言葉も本音だろう。「こういうときこそ、次に向けて引き締めるように」。次節は中2日で大宮戦。クラブワースト記録となる8連敗中の相手だが、気を緩めることなく、勝ち点3を奪いに行く。

(取材・文 西山紘平)

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