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静岡ダービーは大前のPK弾で清水が勝利!! 磐田と甲府の勝ち点差は11に開く

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[10.27 J1第30節 磐田0-1清水 ヤマハ]

 J1は27日に第29節を各地で開催され、ヤマハスタジアムではジュビロ磐田清水エスパルスの静岡ダービーが行なわれた。今節でのJ2降格の可能性もあった磐田だが、13時キックオフのヴァンフォーレ甲府FC東京の一戦が1-1に終わったことで、この日の降格は免れた。勝ち点3を挙げて15位の甲府に近づきたいところだったが、後半35分にPKから清水のFW大前元紀に先制点を決められる。反撃を見せた磐田だったが、最後までゴールは遠く、得点を挙げられないまま試合終了。15位の甲府との勝ち点差は11に開くことになった。

 DFチョ・ビョングクを累積警告で欠く磐田は、DF伊野波雅彦がスタメンに復帰。また左SBにはDF安田理大が加入後、初となるスタメン出場を果たした。さらに10番を背負うMF山田大記もリーグ戦3試合ぶりにスタメンに名を連ねている。対する清水はDFカルフィン・ヨン・ア・ピンとMF河井陽介が出場停止。逆にFWラドンチッチとMF本田拓也が出場停止から復帰し、DF吉田豊も7試合ぶりに先発した。
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 13時にキックオフしたヴァンフォーレ甲府FC東京の一戦が1-1の引き分けに終わったことで、磐田は今節での降格を免れた。それでもJ1に残留するためには、勝ち点3が必要な状況に変わりはない。一方、10位の清水も、賞金圏内の7位に近づくためにも落とせない一戦だ。

 序盤は磐田が左サイドから清水を押し込む。DF安田理大のダイナミックな攻撃参加に、MFカルリーニョスが絡み、中央にボールを供給する。しかし、決定機をつくるまでには至らない。対する清水は、18分にFW高木俊幸が負傷し、MF村田和哉が交代でピッチに送り出された。

 時間の経過とともに中盤でのボール回収力で上回る清水が、試合のペースを握り出す。磐田もFW前田遼一にボールを集めて反撃に出ようとするが、ボールが収まらない。前半終了間際の42分、清水は右サイドからのFKをゴール前でDF杉山浩太がヘッドで合わせたが、シュートは左に逸れる。同45分にも右サイドを村田が突破し、ゴール前にクロスを入れる。前節の鳥栖戦(6-4)でハットトリックを達成したMF伊藤翔がこれを受けてシュートに持ち込んだが、DFにブロックされて得点はできなかった。

 後半2分、清水は磐田の最終ラインのギャップにいたラドンチッチにボールが入る。フィニッシュを放ったラドンチッチだったが、ボールはGKの正面に飛んだ。同10分にも清水はラドンチッチが高い位置でボールを奪い、FW大前元紀がシュートに持ち込んだが、ゴール前に戻ったDF駒野友一が懸命にブロックした。

 この直後に磐田はFW阿部吉朗をベンチに下げ、FW金園英学を起用する。後半14分には金園が前田にボールをつなぐと、PA内に入った前田がシュートを打つ。ボールはDFに当たってクロスバーを叩き、枠外へ外れて行った。裏を狙い続ける金園が入り、ポストプレーの前田と2トップの役割が明確になった磐田は、少しずつ攻撃の形をつくり出す。同21分には裏でボールを受けた金園からパスを受けた山田が、3本連続のシュートでゴールを狙ったが、GK櫛引政敏の好守もあり、得点はできなかった。

 清水は後半24分に速攻から決定機をつくる。ラドンチッチからボールを受けた村田のシュートは、GK八田を越えたがその背後でMF松岡亮輔がストップ。こぼれ球を再び拾われて大前にシュートされたが、これもゴール前で松岡がクリアーした。

 磐田のゴールに圧力を掛ける清水は、後半33分にPA内の左から村田がクロスを入れる。これが対応したカルリーニョスの手に当たり、清水はPKを獲得する。これを大前がゴール左に沈めて、清水が1点をリードした。

 1点を追う形になった磐田は、即座に動く。松岡をベンチに下げて、MFペク・ソンドンを起用した。ボールを前に運ぶものの、決定的な場面はつくれない。清水は44分にラドンチッチを下げて、DF岡根直哉を投入して守備固めに入る。磐田も45分に最後の交代カードを切り、DF藤田義明を下げて、MF山本康裕を投入した。ロスタイムにはロングボールを前田がヘッドで落とし、金園がボレーシュートを放つ。しかし、これはGK櫛引がファインセーブでゴールを守った。さらにCKから前田のヘッドが枠を捉えたが、これもGK櫛引がパンチングで阻んだ。

 このまま静岡ダービーは、1-0で清水が勝利。磐田は残り4試合全勝しても、甲府が勝ち点2を加えた時点で降格することとなった。

(取材・文 河合拓)
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