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渾身のブロックも…磐田MF松岡「良い状況になると信じている」

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[10.27 J1第30節 磐田0-1清水 ヤマハ]

 魂のブロックも、勝ち点3にはつながらなかった。静岡ダービーの後半24分、清水エスパルスの速攻の場面だ。中盤でFW大前元紀、FWラドンチッチとボールがつながり、最後はPA内でMF村田和哉がシュートを打つ。ボールはジュビロ磐田のGK八田直樹を越えたが、ライン上でカバーに入っていたMF松岡亮輔に阻まれた。さらに、こぼれ球を大前が拾ってシュートを打ったが、これも松岡が水際で反応して枠外へ蹴り出した。

 0-0の緊迫した場面でチームを救った松岡は「ああいうシュートが飛んでくると予想していました。練習から、ああいう場面になっても絶対にあきらめずにプレーしてきているから、あのプレーにつながったんだと思う」と言い、悔しがった。後半25分、磐田はPKから失点し、0-1で敗れたからだ。

「よく『ピンチの後にはチャンスあり』と言いますからね。ただ、今日は起きませんでしたが、ああいうことを続ければ、きっと良い状況になると信じているので。ああいうプレーを見て頂いたら分かると思いますが、僕たちは全員、あきらめていないから、サポーターの方にも付いてきて欲しい」

 2012シーズンに、磐田に加入した松岡だが、その後は負傷に苦しめられた。2012シーズンのリーグ戦出場は途中出場の一度のみ。今季は25節の柏戦(3-1)の途中出場で戦列に復帰し、スタメン出場は前節の川崎F戦(1-2)に続き、2試合目だった。J1残留に向けて、厳しい状況が続く磐田だが、その中で松岡は「充実している」と話す。

「結果が結果なので…。満足はしていませんし、ダービーの重みも分かっているつもりで試合に臨みました。サポーターの方にも『頼むぞ』と言われて、そういう魂や気持ちを受け止めて、このピッチで出そうと決めてピッチに入りました。それなのにこういう結果になったことは申し訳ありません。ただ、個人的には磐田に来て先発も2試合目ですし、このレベルでやりがいを感じてできることは、本当に幸せを感じています。ただプロとして、こういう状況で終わらせるわけにもいかないし、勝つためにもハードワークをしていきます」

 次節の鳥栖戦に、勝利したとしても甲府が勝てば降格が決まるという苦境の中で、ポジティブな気持ちでピッチに立ち続ける松岡の存在は、大きな力になるはずだ。

(取材・文 河合拓)
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