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守備陣に感謝の京都MF工藤「最後においしいところを」

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[12.1 J1昇格プレーオフ準決勝 京都0-0長崎 西京極]

 チームメイトに感謝の言葉しかなかった。京都サンガF.C.のMF工藤浩平は「終始、厳しい試合になったけど、GKを中心に守備の人ががんばってくれた」と、スコアレスドローでの決勝進出に胸をなで下ろす。90分を通してシュートは5本。ほとんど決定機をつくれなかった展開に背番号10は責任を感じていた。

 引き分けでもいい京都と、勝たなければいけない長崎。その立場の違いが両チームのプレーにも表れた。ハイプレッシャーを持ち味とする長崎は立ち上がりからプレスをかけ、球際でも激しく競り合った。シンプルな試合展開は長崎ペース。京都はなかなかポゼッションを高められず、工藤がいい形でボールを持つ場面もほとんどなかった。

「長崎さんのプレースタイルもあると思うし、逆にうちがそう(勝たないといけない状況)だったら、どうなるんだろうなとも思う。そういう心理はある。受けてはダメだし、先に点を取ればすごく有利になるわけだから」

 8日の決勝も状況は同じだ。京都は引き分けでもJ1昇格が決定。徳島は勝たなければならない。「徳島がどう来るかは分からないけど、今日と同じような試合にはならないと思う。しっかりボールを受けて、相手の陣地でサッカーをしないといけない。その時間を増やしていければ」。この日の反省を踏まえ、司令塔として決勝での汚名返上を狙う。

 古巣・千葉は準決勝で敗れ、「個人的にはここまで来たら千葉とやりたいと思っていたけど……」と話す工藤は「まだ何も手にしていない。今日は攻撃でいいプレーができなかった。最後においしいところを持っていけるようにしたい」と、4年ぶりのJ1復帰を誓った。

(取材・文 西山紘平)

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