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遠藤の約2年ぶりゴールで先制も…日本は追いつかれベネズエラとドロー

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[8.15 キリンチャレンジ杯 日本1-1ベネズエラ 札幌ド]

 日本代表は15日、札幌ドームでベネズエラ代表と対戦し、1-1で引き分けた。前半15分、MF遠藤保仁の約2年2か月ぶりとなるゴールで先制したが、後半17分に追いつかれ、そのまま勝ち越しゴールを奪うことはできなかった。日本は今後、9月6日のキリンチャレンジ杯(東北電ス)でUAEと対戦し、9月11日のW杯アジア最終予選・イラク戦(埼玉)に臨む。

 日本はイラク戦が出場停止となるDF内田篤人、DF今野泰幸、DF栗原勇蔵の3選手が招集されず、イラク戦に向けて守備陣のチェックが重要なテーマの一つとなった。右SBにはDF駒野友一が入り、CBではDF伊野波雅彦がロンドン五輪代表のDF吉田麻也とコンビを組んだ。駒野は2月24日のアイスランド戦(3-1)以来6試合ぶり、伊野波は5月23日のアゼルバイジャン戦(2-0)以来4試合ぶりの先発となった。攻撃陣は6月のW杯アジア最終予選3連戦と同じメンバー。1トップにFW前田遼一が入り、2列目は右からFW岡崎慎司、MF本田圭佑、FW香川真司と並んだ。
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 最初にチャンスをつくったのはベネズエラだった。カウンターからFWフェドールが駆け上がり、PA内に進入。鋭い切り返しで伊野波をかわし、左足でシュートを打ったが、GK川島永嗣が鋭い反応で弾いた。いきなりヒヤリとさせられた日本だが、力ずくで流れを引き寄せる。厚みのある攻撃でベネズエラを押し込み、前半8分には遠藤、香川が立て続けにミドルシュートを狙った。

 すると前半15分、日本が先制に成功する。右サイドで本田からパスを受けた駒野が対峙したDFの逆を突く鮮やかなドリブルで縦に突破。深くえぐってからのマイナスの折り返しに後方から走り込んだ遠藤が右足ダイレクトで合わせ、ゴール左へ流し込んだ。10年6月24日の南アフリカW杯・デンマーク戦(3-1)以来、783日ぶりとなる遠藤の国際マッチ10得点目で日本がリードを奪った。

 勢い付く日本は前半21分、遠藤からの縦パスを岡崎が胸で落としたところを本田が左足ボレーシュート。強烈な一撃はGKの左手をかすめ、右ポストを直撃した。同33分にもMF長谷部誠のボール奪取から香川、前田、香川とつながり、最後はPA内右から岡崎が切り返して左足でシュート。日本らしい素早いボール回しからのフィニッシュだったが、ゴール上に外れた。

 その後も主導権を握り続ける日本は前半37分、こぼれ球を拾ったDF長友佑都が角度のない位置からシュートを狙うが、GKがセーブ。同39分にも本田がミドルシュートを打った。追加点は奪えなかったが、日本ペースのまま1点リードで前半を折り返した。

 日本は後半開始から伊野波に代え、ザックジャパン初選出のDF水本裕貴を投入。水本は08年2月17日の東アジア選手権・北朝鮮戦(1-1)以来、4年半ぶりの国際Aマッチ出場となった。後半立ち上がりは再びベネズエラが日本ゴールに迫る。それでも後半3分のFWロンドンのシュートは吉田がスライディングタックルでカット。同5分、フェドールのマイナスのクロスにMFセイハスが合わせた場面も水本が何とか体を張って守った。

 日本も後半15分、長友の左クロスに香川が頭で合わせるが、ヘディングシュートはゴール上へ。ベネズエラの勢いを押し戻すことはできず、後半17分に同点に追いつかれた。ベネズエラは直前に途中出場したばかりのMFマルティネスが右サイドをドリブルで駆け上がり、ゴール前に鋭いグラウンダーのクロス。フェドールは吉田と競りながら体勢を崩したが、倒れ込みながら反転するように右足でシュートを狙うと、これがゴール左へ吸い込まれた。

 1-1と試合を振り出しに戻された日本は直後に長谷部に代えてMF細貝萌を投入。再び勝ち越しゴールを目指し、立て続けにゴールを襲った。後半19分、香川からの浮き球のパスを本田がワントラップから左足を振り抜くが、強烈なシュートはGKがセーブ。同20分には香川の左クロスをGKが弾いたボールを本田が左足ボレーで狙う。同21分にも右サイドを抜け出した岡崎の折り返しに本田が右足ダイレクトで合わせたが、いずれもゴールの枠を外れた。

 後半23分には長友の強烈なミドルシュートをGKが弾き、こぼれ球を前田が拾うが、シュートは打ち切れない。日本は同29分、前田と岡崎を下げ、MF中村憲剛、FW藤本淳吾を投入。中村はトップ下、藤本は右サイドに入り、本田が南アフリカW杯以来となる1トップにポジションを上げた。

 日本は後半30分、絶好機を迎える。右サイドを突破した駒野がグラウンダーのクロス。ニアに飛び込んだ本田の背後から香川がフリーで走り込み、無人のゴールに押し込むだけだったが、シュートはクロスバーに当ててしまった。同42分には足をつった駒野に代わってDF槙野智章が右SBに入る。最後まで2点目を目指して攻撃を仕掛けたが、ベネズエラの粘り強いディフェンスをこじ開けることはできず。そのまま1-1の引き分けに終わった。

(取材・文 西山紘平)

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