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2日遅れのバースデー弾がA代表初ゴール、清武「もう1、2点取れた」

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[11.14 W杯アジア最終予選 オマーン1-2日本 マスカット]

 待望のA代表初ゴールがスタンドを静まり返らせた。前半20分、DF今野泰幸の浮き球のパスにDF長友佑都が反応。左サイドのスペースに飛び出し、ゴール前に折り返すと、DFに当たったこぼれ球をFW清武弘嗣(ニュルンベルク)が蹴り込んだ。

「(長友)佑都くんが絶対に抜いてくれると思っていた。詰めるだけだったし、流し込むだけだった」。清武の左足がゴールネットを揺らすと、それまで日本の選手にブーイングを浴びせ続けていたスタンドが沈黙に包まれた。

 国際Aマッチ12試合目で奪った待望の初ゴール。2日前の12日に23歳の誕生日を迎えたばかりの背番号8は「(初ゴールは)よかったけど、もう1、2点取るチャンスがあった。それがこれからの課題だし、チームに戻ってがんばりたい」と謙虚に喜んだ。

 後半19分にDF酒井高徳が投入され、長友が左サイドハーフにポジションを上げると、清武はトップ下に移った。「ある程度、フリーでボールを受けることができたけど、もっとゴール前まで行ければよかった」。チームは後半32分に直接FKで追いつかれ、清武も同39分にベンチへ下がる。それでも後半44分にFW岡崎慎司が決勝点。「絶対に勝ってくれると思っていた。チーム全体で勝った試合」と胸を張った。

 44年ぶりのベスト4進出を果たしたロンドン五輪、ニュルンベルクへの海外移籍。激動に満ちた2012年の国際Aマッチも全日程が終了し、これからしばらくはクラブでの活動に専念する。「最後しっかり勝って締めくくれたのはよかった。チームでがんばって、来年も代表に呼ばれるようにがんばりたい」。ザックジャパンになくてはならない存在にまで成長した男は満足することなく、未来を見据えた。

(取材・文 西山紘平)
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