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本田、長友不在の日本は遠藤のPK失敗もあり、最終予選初黒星。W杯出場は持ち越し

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[3.26 W杯アジア最終予選 ヨルダン2-1日本 アンマン]

 日本代表は26日、W杯アジア最終予選でヨルダン代表と対戦し、1-2で今予選初黒星を喫した。引き分けでも5大会連続のW杯出場の決まる日本だったが、前半ロスタイムにCKから失点。最終予選6試合目にして初めて先制を許すと、後半15分にも速攻から追加点を許してしまう。その後、日本はFWハーフナー・マイクを投入して猛攻を見せ、後半24分にはMF香川真司(マンチェスター・U)のゴールで1点を返す。その直後にもDF内田篤人(シャルケ)がPA内で倒されてPKを獲得したが、MF遠藤保仁(ガンバ大阪)のシュートはGKに阻まれた。4分のロスタイムも含め、最後まで同点ゴールを目指し攻めた日本だが、同点に追いつくことはできなかった。この結果、ブラジルW杯出場は次節のオーストラリア戦(6月4日)以降に持ち越しとなっている。

 MF本田圭佑(CSKAモスクワ)とDF長友佑都(インテル)を負傷で欠く日本代表は、トップ下にMF香川真司を起用。左SHに清武弘嗣(ニュルンベルク)を配置した。また、左SBにはDF酒井高徳をスタメンで起用した。
[スタメンはコチラ]

 この試合に先立って行われたオーストラリア対オマーンの一戦が、2-2の引き分けで終了。このため、引き分けでも5大会連続のW杯出場が決まる状況になった日本は、序盤から攻勢に出た。前半2分に中央からMF香川真司が左のMF清武弘嗣につなげて、清武がゴール前にクロスを入れる。これを右SH岡崎慎司(シュツットガルト)が受けて中央に持ち込んでシュート。枠を捉えることはできなかったが、積極的な姿勢を見せた。同4分にも再び清武と香川の連係からチャンスをつくったが、香川のシュートはDFにブロックされている。

 荒れたピッチに苦しめられながらも、日本はチャンスをつくり続ける。前半15分にも左サイドから清武がクロスを入れると、ゴール前でFW前田遼一(ジュビロ磐田)がヘディングシュート。しかし、これはGKシャフィに阻まれた。

 ヨルダンも、徐々に速攻からチャンスをつくり出す。17分にはFWハイルが内田を振り切ってシュートを放つ。強烈なシュートが日本ゴールに飛んだが、GK川島永嗣(スタンダール)が好セーブを見せた。同20分にもアルサイフィーが、左サイドから中央にドリブルで切れ込み、右足でシュートを放ったが、ここもGK川島がキャッチしている。

 ピンチを凌いだ日本は、前半23分にMF長谷部誠(ボルフスブルク)のクロスを前田がヘッドで合わせる。GKシャフィに反応を許さなかったが、ボールはクロスバーに嫌われた。一進一退の攻防が続く中、35分には香川がPA内でドリブルを仕掛ける。相手DFに倒されたが、ノーファウル。こぼれ球を拾った長谷部が左足でシュートを打ったが、ボールは右に逸れて行った。同42分にも左サイドを突破したDF酒井高徳(シュツットガルト)のクロスに香川がヘッドで合わせたが、これも右に外れている。

 チャンスを生かせなかった日本に前半ロスタイム、落とし穴が待っていた。CKを与えると、ゴール前でMFバニアテアに合わせられて、得点を許してしまう。試合再開直後に前半は終了し、日本は1点ビハインドで後半を迎えることになった。

 後半に入ってもボールを保持する日本だが、アタッキングサードでのプレーに精度を欠き、シュートまで持ち込めない時間が続く。それでも後半12分には、PA内にボールを持ち込んだ岡崎が左足で強烈なシュートを放ったが、GKシャフィに弾かれた。

 後半15分には右サイドから岡崎が折り返し、香川がPA内でボールをトラップ。浮き球で相手をかわそうとしたが、DFに止められてシュートまで行けない。逆にヨルダンはロングボールから速攻に出ると、FWハイルがドリブルでDF吉田麻也(サウサンプトン)とGK川島をかわし、左足で無人のゴールにシュート。これが入ってしまい、日本は2点差にリードを広げられてしまう。

 17分には日本もDF内田篤人(シャルケ)のクロスに清武が右足で合わせたが、これはGKの正面に飛んでしまう。同19分にアルベルト・ザッケローニ監督は、前田をベンチに下げて、FWハーフナー・マイクを起用した。

 ようやく後半24分、日本はヨルダンのゴールをこじ開けた。長谷部の縦パスを清武がループパスで最終ラインの裏に落とす。そこに香川が走り込み、右足でゴールに突き刺した。1点差に追い付いた日本は、その直後にもPA内に内田が侵入すると、相手DFに倒される。これでPKを得た日本だが、MF遠藤保仁のシュートはGKシャフィに弾かれてしまう。

 後半30分にはFKからヨルダンがチャンスを迎える。吉田を振り切ったハイルのヘディングシュートは、GK川島が辛うじて防ぐ。後半35分には酒井高に代えて、DF駒野友一(ジュビロ磐田)を起用する。その直後には岡崎がハーフナーとのパス交換からPA内に侵入する。そこでDFに倒されたが、ファウルは認められなかった。同37分には左サイドで駒野がDFをかわして、右足でクロスを入れる。ハーフナーが頭で合わせたが、これは右に外れて行った。

 後半41分にザッケローニ監督は、清武をベンチに下げてMF乾貴士 (フランクフルト)を投入し、交代枠を使い切った。同43分には遠藤が右サイドから入れたクロスをハーフナーが落とし、DF今野泰幸(ガンバ大阪)が右足でシュートしたが、ゴール右へと外れて行った。日本はハーフナーの高さを生かした攻撃を見せたが、最後まで1点が遠く、今予選初黒星を喫し、W杯出場権獲得は、次戦以降に持ち越しとなった。

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