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自身初の3戦連発に安堵の本田「ちょっと焦ってはいた」

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[9.10 キリンチャレンジ杯 日本3-1ガーナ 日産ス]

 両拳を握り締め、雄叫びをあげた。後半27分、MF遠藤保仁のFKに頭で合わせたMF本田圭佑は自身初の国際Aマッチ3試合連続ゴールを記録し、3-1と突き放すと、派手なガッツポーズを見せた。

「前半、外していたので。ちょっと焦ってはいた」。0-1で迎えた前半29分、FW香川真司のスルーパスに抜け出したFW柿谷曜一朗がゴール前に折り返したところに本田がフリーで走り込んだ。押し込むだけだったが、左足のシュートはゴール上へ。決定機を逃し、思わず顔を覆って悔しがった。

 結局、前半は1点ビハインドで折り返し、後半5分に香川のミドルシュートで同点。同19分には本田がヒールで落としたボールをMF遠藤保仁が右足ミドルで蹴り込み、2-1と逆転した。

「(香川)真司の素晴らしいゴール、ヤットさん(遠藤)のゴールで2-1になって。失点はアクシデントみたいなところもあった。終始、試合をコントロールしていたと言っても過言ではないと思う。イメージとしては、この内容で勝てなかったらきついなと」

 そう言って香川、遠藤を称え、試合内容を前向きにとらえた。「チーム力や組織力は確実に日本のほうが上だった。ただ、個々を見たらどうだったのか」。身体能力の高いアフリカ勢に対しても本田やDF長友佑都は当たり負けすることなく、ボールをキープし、体を入れてボールを奪った。

「身体能力のところは世界レベルだと感じた。相手に読まれたり、フィフティーフィフティーになると、その差を見せつけられる。だからと言って1対1で勝てないと言っているわけではない。タイミングよく仕掛けることができれば、相手を抜くことも抑えることも可能。タイミングよくとか、相手の逆を突くとか、そういうのはこのレベルでしか経験できない。そういうのに慣れている選手、慣れていない選手が見受けられた」

 かねて日本人選手の海外移籍を推奨してきた本田はこの日も「そのレベルに慣れるのに難しいリーグでやっている選手もいるけど、今日感じたスピードを忘れないように意識して取り組むことが大事。普段からどれだけ完璧を求められるか」と強調。9か月後に迫ったブラジルW杯へ、あらためて個々のレベルアップの必要性を訴えた。

(取材・文 西山紘平)

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