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日本vsセルビア 試合後のザッケローニ監督会見要旨

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[10.11 国際親善試合 セルビア2-0日本 ノビサド]

 日本代表は11日、セルビア北部ノビサドのカラジョルジェスタジアムでセルビア代表と対戦し、0-2で敗れた。後半14分に先制点を許すと、その後の反撃も空転。後半アディショナルタイムには追加点を決められ、攻撃陣も6月15日のコンフェデレーションズ杯・ブラジル戦(0-3)以来、9試合ぶりの無得点に終わった。

以下、試合後のザッケローニ監督会見要旨

アルベルト・ザッケローニ監督
「アウェーでも勇気とバランスといういつもどおりのコンセプトで試合に臨もうと選手には話していた。選手たちは私のリクエストどおりにやってくれたと思う。試合開始数分で徐々にうちのペースとなり、我々がボールをキープする時間が長くなった。チャンスもつくったが、それを決めきる力がなく、いつものようにチャンスの数にゴールの数が結びつかなかった。逆にセルビアはファーストチャンスをゴールに結びつけた。今日の試合を通じて課題は明確になったと思う。ただ、セルビアに対してこれだけの内容で戦えたことはポジティブに捉えている。彼らは欧州では強豪チームに入るし、才能があり、クオリティーに溢れ、フィジカルと技術に優れた選手がいる。そういう相手に内容で上回ったことはポジティブに捉えている。自分たちが高めていかなければならないのは、少ないチャンスで決めきることだ。

 セルビアとのフィジカルの差は、リスタートでも大きなピンチなく、対応できていた。中央突破でバイタルをやられたという記憶もない。そこは狙いどおり抑えられたが、個人的には今日の試合は0-1だったと思っている。最後の2失点目は、引いても仕方がない状況だった。すべてのチョイスを考え、3バックも頭をよぎったが、チームがいい状態でプレーし、チャンスもつくっていたので変える必要はないと判断した。ポゼッションやボール回し、サイドでも中央でも球際でも我々の方が上回っていたという内容で敗れた場合、それを冷静に分析して、うまくチームに伝えることが大事になる。それは監督として一番難しい仕事だ。よく国際経験を高めるためにという話をするが、今日も彼らは自分たちの状態が悪いときにファウルで止めたりすることがある。そういう部分をいい意味で学ばないといけない。

 結果はネガティブだったが、アウエーで、対戦相手の実力を考えると、内容はポジティブだったと思う。今日の親善試合だったが、本番は結果が求められる戦いになるので、その意味で課題は修正していかないといけない。本大会に向け、自分たちがやらなければならない課題は明確に出てきたし、方向性は決まっているので、それらを解消していくだけだと思う」

―スタンコビッチの引退試合でもあったが?
「数か月前に彼が引退を決めたと聞いたときは、これだけ優秀な人材を失うのはサッカー界にとって残念なことだと思った。彼はこの20年、攻守ともに高いレベルをこなしてきた優秀な選手だった。数年前までセリエAは世界最高峰のリーグだったが、多くの実力者がひしめきあう中で彼は特別な輝きを放っていた」

―ハーフタイムの指示は?
「相手はサイド、特に我々の左サイドをケアしようとしていた。右は内田が何度かいい進入をしていたが、逆サイドはマンツーマンで長友を見ていたので、なかなかやらせてもらえなかった。ただ、サイドを抑えられるということは、中が空くわけで、そこのところはよかったと思う」

―本田はミランのようなイタリアのビッグクラブに推薦できる選手か? また、次期イタリア代表監督に興味はあるか?
「どちらの質問も答えるのは難しい。本田だけでなく、代表監督がクラブに選手を推薦するのはあり得ないことだ。今では欧州のほとんどのクラブが日本代表選手を注目して見る環境は整っているし、それくらいのツールを持ったクラブばかりだと思う。日本代表になるような選手はみんなスカウトの目にさらされている。日本代表の中でも海外に行った選手が国内組に対して欧州の情報を与えているので、日本代表選手も欧州の情報をよく知っていると思う。いずれにせよ、本田に関しては、他の選手と同様、チームに推薦するようなことはない。2つ目の質問については、現時点で私は日本代表に集中しているし、このポジションに満足している。この国のことが大好きだ。就任当初よりも、その思いは大きくなっているし、今の仕事に魅力を感じている。少なくとも2014年のW杯が終わるまでは、情熱を持ってこの仕事に取り組みたい」

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