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勝ち越しの決定機を外した柿谷「実力不足です」

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[11.16 国際親善試合 日本2-2オランダ ゲンク]

 試合終了後、真っ先に取材エリアに姿を現したFW柿谷曜一朗(C大阪)の顔は、よほど悔しかったのだろう、まだ上気したままだった。

 後半33分。FW香川真司から出たスルーパスは最高のタイミングとコース、球速だった。だが、相手GKと1対1になりながら柿谷が放ったシュートはゴールマウスを捉えることができない。勝ち越しのチャンスをものにできなかった悔しさが、柿谷の表情をこれ以上ないほど険しくさせていた。

―惜しいシュートがあったが?
「そうですね」

―香川が狙いを定めてパスをしていたが?
「ナイスパスでした」

―シュートは?
「いや、見てのとおり」

―GKのプレッシャーを感じた?
「何もないです。実力不足です」

 それでも最後まで何とかチームに点をもたらそうとする必死な姿勢が見て取れたのは、プラス材料だろう。ピッチが悪いにもかかわらず、つなぐことにこだわるGKに激しくプレッシャーをかけ、ミスを誘う場面もあった。

「自分の手応えはまったくないが、チームとしてはしっかり時間帯を考えたプレーをしていたと思う。でも、結果がすべて。次に向けてしっかりコンディションを整えて勝つだけ」

 柿谷は捲土重来を誓った。

(取材・文 矢内由美子)

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