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1失点目に大反省の酒井高

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[11.19 国際親善試合 日本3-2ベルギー ブリュッセル]

 勝利のチームにおいて大反省の言葉を並べたのがDF酒井高徳(シュツットガルト)だ。

 前半15分だった。ベルギーは縦パス1本でFWロメロ・ルカクが左サイドのスペースに飛び出してドリブル突破。DF吉田麻也がかわされ、PA外まで飛び出してきたGK川島永嗣も対応できず、1失点は覚悟という大ピンチだ。しかし、逆サイドには酒井高がおり、それは少なくともゴール前でもう一度相手と競り合える位置取りだった。

 ところが、なぜか走る速度を落としてしまった酒井高。すると、ルカクの折り返しのパスに合わせて酒井高を追い抜いてシュートを蹴り込んだのがMFミララスだった。日本はミスの連鎖からあえなく失点した

「やってはいけない形の失点だった。(ミララスに)全然気づいていなかった」。4万2979人の大観衆を飲み込んだ完全アウェーの中、酒井高は浮き足立っていたのだ。

「こういう舞台では注意力や集中力が大事だと思ったし、本当に反省するしかない。対面の選手の確認という、当たり前のことをおろそかにしているのかなというのがある。足下を見つめるというか、しっかり一からやっていかないといけないことなのかなと思います」と厳しく自分を見つめた。

 救いは「引きずっていましたよ」と言いながらも、「その後、ミスが続かなかったこと」だ。終わって見ればチームは3得点の逆転勝利。「追いついてひっくり返したのはすごい良かった」と胸をなでおろした。

 左SBには盤石レギュラーのDF長友佑都がいるが、W杯では負傷や警告の累積など、どんなアクシデントがあるか分からず、右も左もできる酒井高の存在は、魅力十分だ。残り7か月でのさらなる成長が、日本のチーム力を底上げしていく。

(取材・文 矢内由美子)

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