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[AFC U-22選手権]初陣は8強敗退…手倉森監督「2週間でタイトルが獲れるほど甘くない」

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[1.20 AFC U-22選手権準々決勝 日本0-1イラク]

 オマーンで開催中のAFC U-22選手権は20日、準々決勝を行い、U-21日本代表はイラクと対戦し、0-1で敗れた。12年秋のAFC Uー19選手権で敗れ、U-20W杯出場を逃した因縁の相手にまたしても屈し、手倉森誠監督の初陣となった大会はベスト8敗退に終わった。

「就任して2週間でタイトルが獲れるほど甘くないということを自分に言い聞かせたい」。試合後、手倉森監督は悔しさを押し殺して言った。チームは今月5日に集合し、準備期間わずか1週間で大会に臨んだ。Jリーグはシーズンオフ。リオデジャネイロ五輪を見据えてU-21世代で挑んだ日本に対し、イラクは22歳以下の選手で構成されていた。昨年のU-20W杯でベスト4に入り、先発11人中10人にA代表招集歴がある“黄金世代”。90分間を通し、点差以上に試合内容で現在の力量差を見せつけられる完敗だった。

「前半は相手のパワーが思った以上に強く、こちらが慌てさせられる時間になってしまった。あそこできっちりつなぎ返したり、相手陣内にボールを運べたりできていれば、終盤の体力消耗に関してはもう少しマネジメントできたのかなと思う」

 前半はシュートわずか1本に終わったとはいえ、スコアは0-0で折り返した。「プランとして守備から入るやり方を選び、それを選手たちが忠実にやってくれたことで、前半20分過ぎからは一進一退のゲームをやってくれた」。後半は徐々にオープンな展開となり、日本もチャンスをつくった。後半21分からは4-4-2にシステムを変更し、1点を狙いに行ったが、後半39分にロングボールの競り合いからスピードで最終ラインを突破され、決勝点を献上した。

「4-4-2に変えて仕留められる状況は十分にあったんじゃないかなと思う。その矢先に失点したが、私自身、『失点するはずがない』と思えるような守備をしてくれていた。だから延長、PK戦というのはそこまで考えなくてもいいなと思っていた。90分で仕留められると思っていた。あそこで仕留められれば、したたかなチームになれる。そういう勝ち方をしたかった」

 現状では相手が1枚上だったことは認めざるを得ない。しかし、本番はまだ先だ。就任間もないこともあり、今大会のメンバーは技術委員会が主導で選考した。今後、さらに“手倉森色”を加えながらチームを強化していくことになる。「大会が早く終わったことで、次のチームづくりの時間をもらえたとポジティブに考えたい。彼らとしっかり競争できる選手を発掘すること、組み合わせることに対して真剣にやっていきたい」。手倉森監督はそう言って前を見据えた。

(取材 了戒美子)

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