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F東京が逆転で清水を下し、ホームでの 第1戦に勝利

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[9.5 ナ杯準決勝第1戦 F東京2-1清水 味スタ]

 ナビスコ杯は5日に準決勝ファーストレグの2試合を行い、FC東京清水エスパルスと対戦した。前半23分にオウンゴールで先制を許したF東京だが、35分にはMF梶山陽平のゴールで同点に追い付く。後半35分にはFWルーカスがPKを決めて逆転。その後も前からプレスをかけ続け、清水に好機をつくらせなかったF東京が、2-1で準決勝・第1戦をモノにした。

 F東京は1日のリーグ戦・横浜FM戦(3-1)から、3選手を変更した。日本代表に招集されたGK権田修一とDF高橋秀人に代わり、GK塩田仁史、DF丸山祐市が先発に入り、体調不良だったMF石川直宏も先発に復帰している。対する清水は、1日の札幌戦(2-0)と同じメンバーで、この試合に臨んでいる。
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 両チームとも前からボールを奪いに行く、アグレッシブな姿勢を立ち上がりから打ち出す。だが、清水にアクシデントが起きる。右太腿を負傷したFW高木俊幸が前半14分でFW鍋田亜人夢との交代を強いられた。最初に決定機をつくったのは、F東京だった。16分にMF長谷川アーリアジャスールがボールを運び、相手につぶされると、こぼれ球を拾った石川がルーカスにスルーパスを通す。PA内でフリーになったルーカスだが、シュートは右に外してしまう。

 このピンチで失点しなかった清水が、セットプレーから先制する。23分、MF杉山浩太がフワリと蹴ったボールを金賢聖が折り返すと、ゴール前でDF平岡康裕と競り合ったF東京DF{「徳永悠平」}に当たったボールがゴールを割る。オウンゴールで先行した清水は、勢いが付く。直後にもPA内でフリーになった鍋田がゴールを狙ったが、シュートは右に外れた。

 F東京のポポヴィッチ監督は、すぐに動いた。前半33分にDF椋原健太を下げて、MF田邉草民を送り出し、4-2-3-1に布陣を変更した。その2分後には、石川が右サイドを突破してゴール前に低いクロスを入れると、そこに走り込んだMF梶山陽平が合わせ、試合を1-1の振り出しに戻した。

 38分には清水が両サイドから攻める。まずは左サイドを突破した鍋田がゴール前にクロスを入れる。これが合わずに逆サイドに流れると、ボールを拾ったDF河井陽介がドリブルで対面する田邉を抜き、シュートに持ち込む。しかし、これは右に外れて行った。41分にはF東京も梶山が倒されて、良い位置でFKを得る。丸山がゴールを狙ったが、壁に当たったボールは右に外れた。両チームとも積極的に攻めたが、追加点はないまま1-1で前半を終えた。

 後半に入り、F東京は流動的なポジションチェンジを見せ、前線にフリーの選手をつくり出して攻めた。14分には田邉の折り返しを石川がシュートしたが、GK山本海に防がれる。その1分後にも最終ラインの裏を取ったルーカスのシュートを皮切りに、石川、長谷川と立て続けにゴールを狙ったが、GK山本海が体を張った守備で防いだ。

 流れを変えたい清水は、後半17分にMF八反田康平を下げて、MF石毛秀樹をピッチに送り出した。F東京も同23分に石川を下げてMFヴチチェビッチを左SHに起用し、田邉を右SHに入れた。

 膠着した試合の中で、清水は32分にチャンスを得る。FW大前元紀が高い位置でボールを奪うと、金賢聖とのワンツーからゴール前に入り込み、ループシュートでゴールを狙った。しかし、これはゴールバーの上を越えて行く。

 すると33分、F東京が反撃に出る。ゴール前でパスを回すと、最後は飛び出した丸山が倒されて、PKを獲得する。これをルーカスが決めて、2-1と逆転に成功した。リードしたF東京は梶山を下げて、MF羽生直剛をピッチに送り出す。清水も41分に金賢聖に代えて伊藤翔をCFに置き、最後の交代枠を使い切った。

 羽生が入り、前線からのプレスが強くなったF東京は、清水にボールを運ばせない。逆に高い位置でボールを奪ってからチャンスをつくる。44分には長谷川から最終ラインの裏に走り込んだヴチチェビッチにパスが出たが、シュートは戻って来たDFにブロックされた。このまま清水にチャンスらしいチャンスを与えなかったF東京が、2-1で準決勝の第1戦に勝利した。

(取材・文 河合拓)

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