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[高校MOM185]法政二GK橋本健飛(2年)_GK転向後1年の守護神が勝利呼ぶセーブ

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.17 神奈川県高校新人大会中央大会2回戦 法政二 2-2(PK5-4) 湘南工科大附 桐光学園G]

 PKストップでヒーローとなった守護神は、GK転向後1年余り、正GKとなってまだ1ヵ月足らずのGKだった。08年12月にMFからGKへ転向したばかりという法政二GK橋本健飛(2年)はこの日、GKとして公式戦初のPK戦に挑戦。4-4から決めれば勝利の決まる味方の5人目が失敗した直後、相手の6人目のキックを「軸足と目の方向を見て」左へ跳んで止め、チームに勝利をもたらした。

 「自分が下手くそというのは分かっているんで。変に力は入らなかったし、緊張しなかった。ただ、(PKを)ひとつは止めてやろうと思っていた」。公式戦で初めて止めたPK戦でのシュートが勝利につながった橋本は「チームが勝ったことが一番です」と笑顔を見せた。

 橋本は06年度の全国高校選手権で慢性腎炎と戦いながらゴールを守り、チームを全国4強へ導いた八千代(千葉)GK植田峻佑の姿に感動。またフィールドプレーヤーながら元デンマーク代表の名手、GKピーター・シュマイケルにあこがれていたという。中盤でプレーしていたが、「GKになりたい」という気持ちを止めることができず。そして「やらずに後悔するよりやって後悔しよう」とGKになった。
 ただ、身長170cmに届かない橋本はハイボールやミドルシュートへの対応にも苦戦。それでも地道に挑戦し続けたことで、この日、勝利の立役者となった。

 現在の目標は23日のブロック決勝で勝利すること。そして、その先にはチームの歴史を変えるという大きな夢を抱いている。「全国に行きたい」と。

(取材・文 吉田太郎)

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