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[高校MOM187]流通経済大柏MF進藤誠司(2年)_左サイドの闘魂

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.22 千葉県高校新人大会準決勝 流通経済大柏 3-2 習志野 市原スポレクパーク]

 後半39分に同点に追いつき、延長戦の末、逆転勝ちをおさめた劇的な一戦。流通経済大柏の本田裕一郎監督はこの試合のマン・オッブ・ザ・マッチに2年生MF進藤誠司の名を挙げた。

 土壇場で同点ゴールを決めたのは中村慶太で、決勝ゴールは呉屋大翔と1年生FW2人が試合をひっくり返した。この2人も決勝進出の立役者。だが攻め込みながらなかなか追いつくことのできない苦しい展開にも、誰よりあきらめない姿勢を見せていたのは進藤だった。声とプレーでチームを引っ張った背番号9の左サイドアタッカー。指揮官は「一番走れない選手なのに(最後まで走りきった)。彼は本当に負けず嫌いなんですよ。きょうは特別良かったと思います」と讃えていた。

 ボールを持てば苦しい体勢からでも果敢に攻めた。前を阻まれても泥臭くゴールへと迫った。ビハインドを追いつくために必死だった。逆転された直後の後半16分に相手CBが2枚目の警告を受けたのは、進藤の突破を身体で止めにいった結果。進藤本人は「きょうはいくべきところでいけなかった」と不満そうな表情だったが、勝利への貢献度は大きかった。

 本来のポジションはFWで昨年の選手権予選も先発を任されていた。だが現在の職場は左サイド。「自分の一番は気持ちで負けないところ、あとはスピード」と話すFWは、新たなポジションでも存在感を放っているが、自分に物足りなさを感じている。それは今大会無得点ということ。「どの大会でも活躍して得点王になりたい」と話すだけに得点がないことが悔しいのだ。
 このまま無得点で終わるわけにはいかない。この日、チームをその魂で勝利へと導いたMFは、23日の決勝ではゴールで勝利をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)

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