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[高校MOM201]鵬翔MF吉岡尚輝(1年)_厄介極まりない中盤の“影”

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.14 高校九州新人大会準々決勝 鵬翔 0-0(PK6-5)東海大五]

 鵬翔のエース、白坂拓也(2年)を影ながら支える頼もしき存在だ。白坂とダブルボランチを組むMF吉岡尚輝(1年)は、168cmと上背は無いが、対人が強く、高い危機察知能力を駆使して、中盤の守備の軸としてチームに欠かせない存在となっている。「白坂さんがボールを散らしてゲームの流れを作ってくれるので、ボクはまず守備で頑張って、攻撃につなげたい」と語るように、彼の自己犠牲をいとわない献身的な守備があるからこそ、鵬翔の高い攻撃力は生まれている。

 ピッチ上では常に全体を見渡し、攻撃時でもカウンターを受ける危険性のあるゾーンを細心の注意力でケアし、味方が中盤や最終ラインでマッチアップすると、すぐさま寄せて、挟み込む。危険地帯にすっと寄ってくる彼の存在は、相手にとっては厄介極まりない。

 ただ、「パス出しが最近うまく行っていないので、自分も展開できるようにしたい」と、守から攻への切り替え時に、まだ物足りなさを感じるのも事実。現代ボランチは守備だけをやっていては怖さが無いし、白坂に預けるだけでは、攻撃も単調になってしまう。吉岡の機を見た攻撃参加が生まれてこそ、バリエーションが生まれるし、怖さも生まれる。
 今は1年生でまだ遠慮も見られるが、すぐに下級生も入ってくるし、ピッチ上での遠慮は要らない。この1年で影の存在から主役となれるときが来るように、吉岡の更なるスケールアップが期待される。

(取材・文 安藤隆人)

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