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[高校MOM207]桐光学園MF菅能将也(2年)_奪冠期すゲームメーカー

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.21 ジャパンユースサッカースーパーリーグ 桐光学園 1-0 帝京 時之栖G]

 桐光学園の名将・佐熊裕和監督が「今年、ゲームメークは彼がやらないといけない」と期待を寄せるテクニシャンだ。菅能将也(2年)は160cmと小柄なMF。昨年はサイドからの突破でチームのプリンスリーグ関東1部5位、全日本ユース(U-18)選手権16強進出へ導くなどしてきたが、最終学年となる今年、指揮官はより存在感のあるプレーを期待している。

 この日は右MFで先発も、開始7分でボランチへポジションチェンジ。攻撃の舵取り役を担ったMFは落ち着いたボール捌きを見せたほか、守備面でも再三相手ボールに絡むなど貢献度が高かった。最も存在感を放っていたMFを指揮官もマン・オブ・ザ・マッチに指名。ただ、本人は「つなげ、と言われていたけど、DFから中盤を経由した攻撃ができなかった。チームとしては全然よくなかった」。攻撃をコントロールできなかったことを猛省していた。

 昨年のチームから攻撃の中心。DFの逆を取るドリブルに加えて、最終ラインの裏を突くパスを武器に対戦相手の脅威となった。だが昨年の成績に関しては「全然納得のいかない結果」と首を振る。チームはプリンスリーグ関東でその後全日本ユース選手権で優勝した横浜FMユースを、全日本ユース選手権では日本クラブユース選手権優勝のC大阪U-18をそれぞれ撃破するなど“ユースキラー”ぶりを発揮したが、一方で高校総体予選、高校選手権予選ではいずれも県タイトルを取ることができなかったからだ。特に選手権県大会決勝ではPK獲得で貢献したものの、勝つことができず。大きなショックを味わった。

「今年の目標はまずインターハイ、選手権で両方県1位になること」。昨年のメンバーの大半が残ることで期待は大きいが、全国よりもまずは神奈川一を奪還すること。「積極性が出てきた」と佐熊監督も目を細めるゲームメーカーが、全国舞台へ視線を向けるのはまず“最低限の目標”を果たしてからだ。自身がチームを引っ張る今年、神奈川では絶対に負けない。

(取材・文 吉田太郎)

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