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「Y☆voice_4」三菱養和SCユースFW田鍋陵太「1対1なら勝負」

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「Y☆voice_4」三菱養和SCユースFW田鍋陵太
 
 高校年代の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く新連載「Youth star voice」。第4回は昨年2学年上のU-18日本代表候補合宿に招集されるなどその攻撃力と快足に注目の集まるU-17日本代表FW田鍋陵太(三菱養和SCユース)だ。昨年の全日本ユース選手権では1年生ながら、全国総体優勝の前橋育英高から2得点を決めるなどチームの全国4強進出に貢献。名古屋グランパスへの練習参加が実現するなど注目度を高め、チームでも責任が増した今季にかける思いとは

―プリンスリーグ開幕戦(4月11日、対市立船橋高、3-1)の感想について。後半は強引にDFを突破する場面もあったが?
「自分的には緊張しなかったけど、流れがよくなかった。サイドがはまっていたし、突破できなかった。後半、生方監督に『2人いてもぶち抜け』『倒れるな』と言われていた。ゴリゴリいったけど、(相手のファウルにも)倒れないようにという意識を持っていた」

―後半からは左サイドに
「自分としては右の方がいい。後半からはやりたい方でということで、(苦戦していた右サイドではなく)自分から左サイドへいきました」

―昨年は高校1年生ながらも活躍した
「昨年は経験もなかったし、いつも緊張していた。先輩の足を引っ張ったらダメ、と。ただ(高校総体優勝の前橋育英から2得点決めるなど)高円宮杯からは自信がついた」

―今年は2年目。三菱養和は斉藤監督から生方監督へ指揮官が代わったが。
「サイさん(斉藤和夫前監督、現千葉ヘッドコーチ)には可愛がられてきたと思っている。(1年生なのにもかかわらず)高円宮でスタメンから出してもらったから今のボクがある。プレーに関しては昨年はがむしゃらに、持ったら前にいくということで、パスを考えていなかった。昨年は攻撃だけやればいいと言われていたこともあるけど、2年生になって、任される量も増えてきている。生方監督は取られたら取り返すというところに力を入れてやっているので、当然守備も頑張らなければならない。攻撃面では(斉藤前監督に)『2年になって足も速くなるだろうけど、昨年みたいにドリブルばかりやっていたら潰される。ドリブルするときに周りを見ろ』と言われていたので。この点は意識している」

―課題に感じていることは
「体力をもっとつけないと。きょうは最後足が止まっていた。きょうは勝っていたけれど、もし負けていたら肝心なところで走れない。どんどんいかないといけない場面では、特に走れないとダメだと」

―昨年は2学年上のU-18代表候補合宿メンバーに選ばれ、今年はU-17代表のメキシコ遠征メンバー。年代別代表に常に入っている。
「昨年U-18合宿に呼ばれたのは高円宮での活躍があったからだと思う。Jリーガーもいたし、周りは有名な選手ばかり。緊張しました。主にFWで、1回右サイドをやったときは持ち味を出せた。U-17の大熊監督はハイプレッシャーでいかないと、戦えないと、試合に出さないというコンセプトがあった。戦えていない時の次の試合はベンチだった。学ぶところが多かった」

―今年は名古屋での練習参加を経験したが?
「(三菱養和SCの)先輩の小川(佳純)さんに『ピクシー(ストイコビッチ監督)のサッカーだと、サイドはこういう動きをするんだ』と教えてもらうことができた。名古屋は速いし、要求してくるところにピンポイントにボールが出てくるところが印象的でした。自分のドリブルが通用した部分もあるけど、相手もプロなんで縦を切られたりで。裏を狙いつつ、それでも1対1なら勝負、相手が2人いればパスかセンタリングと整理していた。全体的に名古屋の攻撃サッカーは自分のスタイルにあっていたと思う。また呼ばれたらいきたいと思う」

―Jクラブにいかずに養和でプレーしているのは何故?
「Jとかいきたいという気持ちがあったけれど、Jクラブの下部組織に入ってしまうと、そのクラブのトップチームにしか上がることができないと。選択肢を増やすために養和でプレーしようと思った」

―今年の目標を
「昨年のプリンス(リーグ関東)は準優勝だったので、自分が点を取って勝てたらうれしい。昨年みたいに最後に悔しい思いをしないように、優勝できるように、練習から頑張っていきたい」

(取材・文 吉田太郎)

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