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[高校MOM_27]鹿児島城西高FW平原慎也(3年)_帰ってきた新エース

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]

[7.4 JFAプリンスリーグ九州1部第8節 鹿児島城西高 1-1 神村学園高 福岡]

 昨年度の全国高校選手権、試合途中から投入され、自慢のドリブルで相手守備陣を切り崩し、観衆を大いに沸かせた。そして今年、エース大迫勇也から背番号9を受け継ぎ、新エースとして大役を任された矢先の1月、鹿児島城西高FW平原慎也は新人戦の初戦で左膝半月盤損傷と、靭帯断裂の大ケガを負った。

 手術と5ヵ月間のリハビリ期間を経て、先週の天皇杯予選で復帰すると、この試合の後半25分から左MFとして待望のプリンスリーグデビューを果たした。「まだ本調子ではないし、サッカー感も取り戻せていない」と語るが、彼が入った途端にチームが活気付き、ファーストプレーで自慢のドリブルから、MF鮫島晃太へピンポイントクロスを供給するなど、持ち味を存分に発揮。さらに孤軍奮闘していた鮫島と、ブランクを感じさせないスムーズな連携を見せると、たちまち左サイドを制圧し、完全に試合の主導権を手中に収めた。勝ち越し弾こそ生まれなかったが、彼の復帰はチームに明るい光を差し込んだ。

 「怪我は仕方がないことなので、自分に出来ることをひたすらやってきた。これからは出遅れた分、頑張って少しでもみんなに追い付きたい」。巻き返しへ。鹿児島城西が誇る弾丸ドリブラーの本領発揮はこれからだ。

(取材・文 安藤隆人)

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