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[高校MOM_29]F東京U-18FW重松健太郎(3年)_復活したエースはU-18代表入りも間近か

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]

[7.5 JFAプリンスリーグ関東1部第10節 F東京U-18 6-1 浦和ユース 小平]

 昨年の日本クラブユース選手権(U-18)得点王のストライカーが待ちに待った今季プリンスリーグ初ゴールだ。昨年のクラブユース選手権優勝を果たしているFC東京U-18の10番を背負うFW重松健太郎は前半14分、DF角田健敏からの縦パスで抜け出すと冷静にゴールを破り先制ゴール。6発勝利を果たしたチームのゴールラッシュの口火を切った。「(角田)健敏に詰まったら裏へ出るということを伝えていた。ボールが最高だったので後は決めるだけでした」と優勝へ向けた大一番で決めた初ゴールを振り返った。

 チームは今季、開幕から首位を快走。だが、エースの姿はピッチの上にはなかった。重松は今季、1月末の練習中に右ひざを負傷。長期離脱を強いられ、復帰を果たしたのは第8節(5月17日)・流通経済大柏高(千葉)戦になってからだった。プリンスリーグの先発はこの試合がまだ2試合目。だが、エースはしっかりと結果を出した。「FWが点を取れば勢いがつく。それができたのは良かった」

 高校2年生でクラブユース選手権得点王に輝くなどその決定力にかかる期待は大きい。また前線で見せる抜群のキープ力もチームにもたらす効力は大きい。だが、試合を決める役割を持つ攻撃面と同じ以上に守備面での献身的なプレーがチームを支えている。倉又寿雄監督は言う。「山口(潤)とのコンビのプレスバック、実は彼らの守備がウチのチームの生命線だと思っている。今日もよくやってくれた」。右膝がまだ万全ではないながらも、燃料が尽きるまで前線で走り回った重松が、大勝劇を呼び寄せた。

 攻守に渡って柱の役割を果たす10番。この日視察に訪れていたU-18日本代表の布啓一郎監督にも強烈なインパクトを与えたことは間違いない。

(取材・文 吉田太郎)

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