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[高校MOM_52]大津MF魚野勇気(3年)_流れを一変させた俊英

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.4 全国高校総体3回戦 立正大淞南 2-2(PK2-4) 大津 五條市上野公園多目的G]

 たしかに前半からボールポゼッションでは立正大淞南を圧倒していたかもしれない。だが、前日の2回戦で国見を一蹴したような流れる攻撃が完全に鳴りを潜めていたのは間違いなかった。平岡和憲監督が「足元へのパスばかり目立った」と攻撃陣に厳しい評価を与えた中で、後半開始の選手交代はターニングポイントだったと言える。MF魚野勇気が登場した途端、ゲームの流れが変わったように思えた。

「最近はあまり調子が良くなかったんです」と、これまでを振り返るが、この試合では持ち味であるスピードを生かし、縦へ縦へと引っ張る動きでチームに活力をもたらし、後半に怒涛の攻勢を展開する発火スイッチとしての役割を担った。「2点のビハインドの展開は初めてじゃないので、逆転できるという自信はありました」との言葉どおり、大津は2点のビハインドを跳ね返すことになる。
後半だけに限って言えば、魚野はチーム最多の3本のシュートを放っており、こうして流れを一変させられる選手がベンチにいることが、大津の強さを支えているのだろう。

(取材・文 鈴木潤)

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