[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.18 全国高校サッカー選手権東京B大会準々決勝 東京朝鮮 3-1 保善 駒沢補助]

　横河武蔵野FCからやってきたポイントゲッターは、この試合でも大きな存在感を見せ付けた。
　1トップ気味にポジションを置くFWユン・ヨンスン(3年)は、瞬間的なスピードと切れのあるドリブルが武器で、常に相手のスペースとギャップを狙っている。彼に一瞬でも隙を見せたら、たちまちスピードに乗ったドリブルで、一気にゴール前に運ばれてしまう。

　この試合でユンが挙げた2ゴールは、いずれも彼の得意な形から生まれた。高い位置に張り出しながら、2列目がボールを持った瞬間に、一気に1.5列目の位置まで落ちてボールを受けると、素早く反転して、前が空いていれば迷わずドリブルで運んでいった。

　特に相手の反撃意欲を削いだ3点目は見事だった。中央でクサビを受けると、鋭く反転し、CBの右に出来たスペースへダイアゴナルにドリブルし、一気に裏へ抜け出すと、GKとの1対1を冷静に沈めた。
　試合を決することが出来る、東京朝鮮の“ハイセンススコアラー”に、この先も目が離せない。

(取材・文　安藤隆人)

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【特設】高校サッカー選手権2009