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[高校MOM94]習志野高MF佐藤功基(3年)_長短パス操る現千葉王者の10番

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.31 第88回全国高校サッカー選手権千葉県大会 千葉明徳 1-5 習志野 東総運動場]

 総体で千葉を制した習志野の司令塔は167cm、60kgの小柄な1ボランチだ。
 MF佐藤功基(3年)はダイヤモンド型の中盤の底に位置するMF。習志野攻撃はここから一気に加速した。テンポの速いパス捌きに加え、ボランチに入った時の日本代表MF中村憲剛(川崎F)を彷彿させる中盤の底の位置から相手の裏をとる「一撃必殺」のミドルパス。また、視野の広さも武器とするMFは、的確なサイドチェンジで相手守備陣を揺さぶった。

 そして1-1に追いつかれた後半にはドリブルで仕掛けて局面を打開するもうひとつ顔も。さらに勝ち越して迎えた33分には右SB長谷部修主将(3年)のラストパスを落ち着いて沈めて試合を決定付けた。終盤まで苦戦した試合に「きょうはみんな帯に短し襷(たすき)に長しで・・・」と苦笑いしていた水庫祥元監督も「やっぱり彼が落ち着いてパスを出していたし、3点目はフカさずによく決めてくれた」と10番・佐藤をマン・オブ・ザマッチに推した。

 中盤の底からゲームをコントロールし、今夏は習志野を8年ぶりの全国総体へ導いた。ただ、全国総体2連覇中の千葉県代表として臨んだ全国総体は岐阜工に0-2で敗れ初戦敗退。「千葉県を優勝して浮かれてしまっていた。あんなに悔しい思いをして・・・」と振り返る。それだけに全国で雪辱したいという思いは強い。
 次戦・準々決勝からは全国総体で不在だった中盤のパートナー、倉谷匠(3年)も帰ってくる予定。「もっといいサッカーができる。(倉谷と)全国で一緒にやりたいし、全国でリベンジしたい」と全国最激戦区・千葉の現王者のNo.10は誓った。

(文 吉田太郎)

特設:高校サッカー選手権2009

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