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起死回生の一発、本田が最後の最後でゴール

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[3.3 アジア杯予選 日本2-0バーレーン 豊田ス]

 日本代表は3日、アジア杯予選でバーレーン代表と対戦し、2-0で勝った。MF中村俊輔(横浜FM)とMF本田圭佑(CSKAモスクワ)が約2年ぶりに同時先発。前半36分、2人のパス交換から最後はFW岡崎慎司が先制点を決めると、後半ロスタイムには本田がダメ押しゴールを決めた。

 ともに来年1月の本大会出場権を獲得しており、消化試合の一戦だったが、日本は海外組も招集し、ベストメンバーで臨んだ。システムは4-2-3-1で、GK楢崎正剛、4バックは右から内田篤人、中澤佑二、田中マルクス闘莉王、長友佑都。中盤は長谷部誠と遠藤保仁がダブルボランチを組み、右に中村、トップ下に本田、左に松井大輔が入り、岡崎が1トップを務めた。

 日本は前半7分に中村、同9分に内田が遠めから狙うなど積極的にシュートを打った。岡崎が裏に抜け出す動きでロングフィードを呼び込み、左サイドバックの長友も積極的にオーバーラップ。前半16分には松井のパスを受けた本田がスルーパスを長友に通したが、クロスはGKにキャッチされた。

 日本はビルドアップのミスからカウンターを受けるなどバーレーンの速攻には迫力があった。前半14分には相手FKをクリアしようとした長谷部のキックが枠内に飛んでしまい、ヒヤリとする場面もあった。

 前半22分、長谷部のスローインから中村が右クロスを上げると、松井のオーバーヘッドは空振りだったが、抜けてきたボールを本田が左足でダイレクトボレー。惜しくもGKに阻まれたが、この試合最初の決定的なチャンスだった。

 前半30分にはセットプレーからチャンスをつくった。左CKからショートコーナーで中村、遠藤、中村と回し、低くて速いクロスを送り、岡崎がダイビングヘッドで捉えたが、枠の右に外れた。

 徐々にバーレーンを押し込む日本は前半36分、ようやく均衡を破る。中央でパスを受けた中村が相手に囲まれながら本田にパスを出すと、本田が浮き球で中村に戻す。左サイドのスペースに走り込む松井に中村からスルーパスが通り、松井の左クロスをファーサイドの岡崎が頭で押し込んだ。

 前半ロスタイムにも決定機。本田のスルーパスに松井が抜け出し、完全にGKと1対1になったが、ドリブルが長くなり、シュートはGKに当ててしまった。

 1-0で折り返した後半4分、いきなりビッグチャンスを迎える。岡崎が前線で粘って遠藤に落とし、ボールは右サイドの中村へ。中村の右足クロスに本田が頭で合わせたが、GKの好セーブに遭った。

 その後はボールを支配するも攻めあぐねるじりじりとした展開となった。後半18分、中村のフィードから岡崎が裏を取るも、シュートは上へ。同20分には本田のスルーパスから松井が左足で狙ったが、GKの好守に阻まれた。

 後半22分、日本は松井に代えてFW森本貴幸を投入。森本が1トップに入り、岡崎が2列目に下がった。しかし、なかなか森本にいい形でボールが収まらず、バーレーンが徐々にパスを回す時間が増えるなど試合のリズムを失った。

 後半42分には中村に代わってFW玉田圭司がピッチに入る。すると後半ロスタイム、これまでなかなかオーバーラップするチャンスのなかった内田が深い位置から右クロス。ニアサイドに飛び込んだ森本には合わなかったが、その後ろから本田が倒れ込みながらヘディングで合わせるダメ押しゴール。90分間、トップ下で起用され続けた本田が最後の最後に結果を残した。

(取材・文 西山紘平)

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