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中盤のゾーンDFが大成功

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Text alert@南ア・ブルームフォンテーン

 阿部勇樹長谷部誠遠藤保仁の3人で中盤の守備ブロックを作るゾーンDFが、ものの見事にはまった。

 ポゼッションサッカーの日本が、きれいごとをかなぐり捨ててリアクションサッカーで得た勝ち点3。主将を務めた長谷部は「自分たちの狙い通りのやり方ができた。僕たちはこういう泥臭い勝ち方をしていくべきと最近感じている。それができた」と胸を張った。

 立ち上がりからパスを回したのはカメルーンの方だった。だが、日本は危険な場面をほとんど作らせない。センターバックの前のエリアを阿部が受け持ち、右を長谷部、左を遠藤がケアするやり方に、相手が勝手にはまっていくといった様相だ。日本が球際でしっかりとファイトしたことも大きかった。

 8日の紅白戦の前。長谷部は岡田監督から個別指導を受けた。室内でDVDを見ながら15分間。その指導で頭の中が整理されたという。阿部もマークの受け渡しなどについて守備陣と積極的に意見を交わした。これほどの強豪にこれほど完璧な守りを見せたのは初めてと言っていいだろう。

 「最後のほうはロングボールを蹴ってきたので、セカンドボールを拾われないように気を付けた。(場内に)時計がなかったのでかえって集中できた」と阿部。アウエーでの歴史的1勝に、誰もがすがすがしい表情を浮かべた。

<写真>キャプテンとしても、攻守のキーマンとしても奮闘した長谷部

(取材・文 矢内由美子)

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