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細貝は上々の代表デビュー

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[9.4 キリンチャレンジ杯 日本1-0パラグアイ 日産ス]

 バイタルエリアで激しく相手をつぶし、ボックス・トゥ・ボックスで泥臭いフリーランニングを何度も繰り返した。

 この日が代表デビューとなった細貝萌(浦和)が、初陣で得た先発出場のチャンスで攻守にわたるアピールに成功。「もっと激しく、なおかつノーファールでいきたかったけど、何より勝つことが大事だった」と満足そうな表情を浮かべた。

 ボランチ勢の相次ぐ離脱で得た先発の座だったが、わずか2日間の準備期間ながらチームのコンセプトを十分に理解し、W杯戦士たちの中にもうまく溶け込んだ。

 「守備から入りたい」と話していた通り、前半18分にはカマチョのシュートを素早いカバーで防ぎ、同20分にはサンタナのシュートを体を張ってクリアした。

 同31分には攻撃面でも魅せる。中盤の底でボールを奪うとそのまま前線へ運び、チャンスメーク。惜しくもフィニッシュには至らず「シュートを打ちたかった」と悔やんだが、ザッケローニ新監督の前で持ち味を出すことはできた。

 先発11人中、W杯に出場していないのは細貝、栗原勇蔵と香川真司の3人だけだが、香川はバックアップメンバーとして南アに行っている。栗原とは「負けたら自分たちのせい。誰もそうは思わないかもしれないけど、僕ら2人はそういう気持ちで戦った」と言うが、勝ったどころか無失点勝利。自らに課した任務を見事にクリアし、充実感ものぞかせた。

ブルーのユニホームを着て戦った北京五輪から2年。細貝にとっては今後につながる上々のデビュー戦となった。

<写真>日本代表MF細貝
(取材・文 矢内由美子)

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