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日本vsパラグアイ 試合後の原監督代行会見要旨

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[9.4 キリンチャレンジ杯 日本1-0パラグアイ 日産ス]

 新生日本代表がMF香川真司(ドルトムント)の決勝点で初陣勝利を飾った。アルベルト・ザッケローニ新監督がスタンドから視察する中、日本代表はパラグアイ代表と対戦。6月29日の南アフリカW杯決勝トーナメント1回戦でPK戦の末に敗れた相手との再戦は後半19分に香川が決勝点を決め、1-0で雪辱を果たした。
以下、試合後の原監督代行会見要旨

原博実監督代行
「普段なら日本の方が練習できて、コンディションもいいが、今回はパラグアイの方が十分に準備できていた。僕の責任でもあるが、なかなか監督を決められず、ナビスコ杯のある1日までチームでやることになった。ただ、選手が集まったときに、そういうことを言い訳にせず、今からできることをやって伸び伸びとした試合をやろうと話していた。怖がらずにボールを前に入れていけば、能力のあるタレントが多いので、できるだけくさびを入れていこうということを確認してやった。後半になって体が動くようになって、前にボールが入っていい形ができるようになったと思う。ザッケローニ監督にいろんな選手を見てもらって、練習やミーティング、食事などいろんなことを見てもらっている。今後、彼が自分なりにやっていくための手助けができればと思っている。今日勝ったことで選手は自信を持ってグアテマラ戦もやってくれると思う。次はさらにいい内容の試合をやりたい」

―選手たちの姿勢は前向きだった?
「今回のメンバーはザッケローニ監督が選んだわけではなく、僕や関塚、小倉、和田、慶越、技術委員のメンバーで選んだ。ただ、代表として日本のユニフォームを着てプレーすることには責任もあるし、やるからには言い訳せずにやろうと話していた。自分の良さを出して、今後、代表に選ばれるかどうかも自分のプレー次第だと話した。細貝は今日が初めてだったが、コミュニケーションを含めて、みんなでやれることをやって、いい試合をして勝とうと選手には言っていた」

―松井、内田、栗原はケガで交代したのか?
「栗原は足のけいれんかと思ったが、ドクターから聞いた感じだと、それをかばって逆足を痛めたということだった。次の試合も難しいのではないかと聞いている。今野はナビスコ杯の試合途中から違和感を感じていたが、昨日の朝になって違和感があるということで、今日MRI検査を受けた。診断の結果は今日のメンバーに入れない、次の7日も入れないということだった。

 松井は代表メンバー発表のあとにチームが変わって、まだ新しいチームに行っていない。そのチームからレターが来て、こういう事情があるから、なるべく早く返してほしいと。メディカルチェック、ビザの問題とかいろいろあるので、できれば協力してほしいと。国際Aマッチデーなので、7日までということも言えるが、今日の試合までやって、できるだけ早く向こうに行って、チームに馴染めるようにするのが一番いいと思った。週明けにゼニトというロシアで一番強いチームと当たるということで、クラブもそこで使いたいと。予選とかでは認めることはできないが、今回はメンバー発表のあとでクラブが変わったということもあるので、協会としても認めた方がいいと思った。内田はたいしたことないと思う。あと1試合なので、みんなモチベーションは高いし、また新たに追加することはせずに、今いるメンバーでグアテマラ戦を戦いたい」

―ザッケローニ監督からは何の話もなかったのか?
「試合前のミーティングで最初に話してくれますかと頼んだら、最後に話したいということで、僕や関塚が話したあとに話してくれた。『非常に楽しみに試合を見る。今回の試合は自分ではなく原さんや関塚さんに任せているので、いいプレーをしてほしい。次のW杯に向けてのスタートだ』と話して、日本語でも『頑張って』と言ってくれた。それも選手のモチベーションが上がる要因になったと思う」

―駒野を投入したのは?
「内田が足を痛めたというのもあるけど、PKがあったら蹴るかと聞いたら『いや』と言っていた」

―香川については?
「W杯もサポートメンバーとして帯同していたが、本当にモチベーションも高かったし、コンディションも良かった。実際にドイツでもプレシーズンからずっと好調で、今日見ても、さらに良くなっていると思った。日本の蒸し暑さで体が動かないと言っていて、前半はボールに絡むところはいいけど、それ以外の部分で出ていく動きが少ないかなと思っていたが、後半はさらに動きが良くなって、まだまだ行けるなと思ってい。あれが香川の一番得意なプレーだと思うし、本田から受けて切り返してシュートを打つときに最後にタックルされた場面もあったが、ああいう点に絡む決定的な仕事ができれば、もっと成長すると思う」

―試合後のザッケローニ監督の反応は?
「彼は紳士なので、僕が監督代行ということで、ロッカールームには入ってこなかった。ハーフタイムもそうだし、今回は自分は外から見て、監督は原さんなので、原さんがやってくださいと。試合が終わってから来てくれて『おめでとう。いい試合をしたと思うよ』と言ってくれた。選手にも声をかけていたし、日本のサポーターや日本のサッカーの雰囲気とかをだいぶ分かってくれたと思う」

<写真>原代行監督
(取材・文 西山紘平)

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