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新エース・森本はシュート0。「取れなくて悔しい。次、取りたい」

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[9.4 キリンチャレンジ杯 日本1-0パラグアイ 日産ス]

 悔しさがこみ上げてきた。新生日本代表のエースとして期待され、1トップで先発したFW森本貴幸(カターニア)はシュート0本。不発に終わり、無念の表情を浮かべた。

 「何回かいいパスがあったけど、合わせられなかった。このチームのFWは1点取ったか、取らないか。ゴールを取れれば、いいと言われる。きょうは取れなくて悔しい」

 もともと、1トップではなく2トップで生きるタイプのストライカー。この日は前線からの守備やポストプレー、つなぎのプレーに追われ、持ち味の裏へ抜け出す動きが少なかった。ザックジャパン1号を決めることを宣言していたが、後半15分の計60分間のプレーで交代となった。とはいえ、体の強さや、動きの切れは素晴らしかった。クロスに飛び込む様は、迫力満点だった。周りとフィットしてくれば、点が取れそうな匂いをプンプンさせた。

 まだ22歳。短期間で評価を下してはいけない。イタリア・セリエAでプレーする森本には、日本サッカー界をあげて、真のエースに成長することが期待されてる。日本サッカー協会の小倉純二会長も、ザッケローニ新監督に、エースに育てるよう“英才教育”を要請したほど。新指揮官はミランやインテル、ラツィオ、ユベントスなどで指揮を執り、セリエAを知り尽くした監督。森本の活かし方は分かっているはずだ。

 「次、チャンスがあったら、取りたい」と改めてゴールに意欲を示し、「本田とのコンビネーションが少なかった? 0ではなかった。これからです。一緒にプレーすればよくなる。これから頑張りたい」とトップ下を務めるMF本田圭佑との連携アップを誓った。まだ『ブラジルWロード』は始まったばかり。7日のグアテマラ戦(長居)で、周囲の期待に応えるゴールを決めて歓喜をもたらす。

<写真>日本代表FW森本

(取材・文 近藤安弘)

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