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新生ジャパンも守備力は健在。GK川島「無失点勝利うれしい」

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[9.4 キリンチャレンジ杯 日本1-0パラグアイ 日産ス]

 W杯の4試合をわずか2失点で切り抜けた日の丸守備陣が、新たな門出の一戦でも高い能力を見せつけた。
 
4人中3人をW杯メンバーで固めた最終ラインは、負傷で代表を辞退した田中マルクス闘莉王(名古屋)の位置に経験の浅い栗原勇蔵(横浜FM)が入った他、守備的MFの一角にも代表デビュー初戦の細貝萌(浦和)が抜擢される新しい構成。練習期間がわずか2日しかなかったため、連係面が心配されたが、GK川島永嗣(リールス)を中心に、パラグアイの攻撃をうまく封じた。

 その川島は、終始安定したボール処理をしつつ、後半22分には栗原がボールを奪われてシュートを打たれた場面でファインセーブも見せた。結局、パラグアイには延長まで戦ったW杯での120分間を含めて、通算210分間、無失点に抑えたことになる。

 「向こうは(W杯と)同じようなメンバーだったし、こういう新しいスタートの中で、いい結果、そして内容的にもいいものを見せることができて良かった」

 ピッチ上では阿修羅がごとき険しい表情の多い守護神の頬が自然と緩む。

 無理もない。所属のリールスではベルギーリーグ開幕以来5連敗。失点も12と多く、どの試合も「仕事が多いんですよ」という状態だ。「それに、試合の間にやった練習試合でも負けているんですよ。無失点勝利はうれしいけど、とにかく勝つって本当に気持ちいいですね」と、思わず本音もこぼれた。

 「チームに帰ればもっと仕事をしないといけない。次も勝って、いい流れをベルギーに持ち帰りたい」と意気込む川島。チームでは苦しんでいるが、新生ジャパンでも正位置を守り続けるつもりだ。

<写真>日本代表GK川島
(取材・文 矢内由美子)

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