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日本vsトーゴ 試合後の岡田監督会見要旨

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[10.14 キリンチャレンジ杯 日本5-0トーゴ 宮城ス]

 日本代表は14日、宮城スタジアムでトーゴ代表と対戦。前半5、8分とFW岡崎慎司(清水)が立て続けにゴールを奪うと、同11分にも初先発のFW森本貴幸(カターニア)が初ゴール。後半20分には岡崎が8日の香港戦に続くハットトリックを達成し、同40分にはMF本田圭佑(VVV)がダメ押しゴールを決め、5-0と大勝した。
以下、試合後の岡田武史監督会見要旨

岡田武史監督
「このシリーズは本大会に向けた新しいスタートという位置付け。もちろん強い相手とできるのにこしたことはないが、どんな相手でも我々のやるべきことを90分やり通すことが大事。選手は高い意識で90分やり切ってくれた。勝つだけならあそこまでしなくてもというような切り替えや守備への戻りもトライしてくれた。監督としてこの上ない喜びであり、選手には感謝の一言。ゴール前での迫力を出すための0コンマ何秒の感じ方や早さにトライしてきて、まだモノにはなっていないが徐々に形になってきた。本大会まで8ヵ月ということで、ここからが勝負だと思っている」

―森本と岡崎の評価は?
「森本にはもちろん点を期待していた。それ以外の要求はほとんどしていない。彼が前に突っ込んだおかげで取れた点もあった。代表に合流して2試合目で、よく結果を出してくれたと思う。まだ先発でやるにはやらなくてはいけないことがたくさんあるが、切り札的な使い方なら今でも十分やっていけると思っている」

―新しく呼んだ選手の評価は?
「試合だけで選手を評価しているわけではなく、練習を含めて見ている。短い時間しか試合に出せなかったメンバーもいるが、それぞれが持ち味を出してくれた。スタメンを争えるかというと、争えない面もあるかもしれないが、それぞれが持ち味を出してくれたことでチームとしての幅が広がったと思う。石川も、あそこで勝負してクロスを上げるというのはなかなかできない。寿人も、ラスト15分で仕事をできる選手になってほしいと言っているが、点は取れなかったが、絡む仕事をしてくれた。岩下は試合では使えなかったが、ストッパーは試合途中で交代するのが難しいし、練習の中で十分存在感を出してくれたと思っている」

―岡崎の評価は?
「ある意味、代表に来てからの1年余りでの彼の成長のスピードは驚きに値する。ボディバランスも、体幹をやってくれているんだと思うが、蹴ったあとに体がぶれなくなった。彼の得点はほとんどがワンタッチプレーで、持ったときはあまり入らないが、自分の特徴を知って、飛び込んでいくことができる。18試合で14点くらい決めていると思うが、これは驚異的な数字。このままもう一皮むけてくれたら、いいストライカーになると期待している」

―攻撃の形は狙い通りだったと思うが、そこにこだわり過ぎているのでは?
「香港戦の方が顕著で、みんながそれを狙うばかりだった。ただ、それが狙える状況だったので、狙えるときには狙って、狙えない相手になったとき、フリーじゃない状況になったときには自然とバランスが取れてくるのではないかと思う。今はこれくらい意識が高くて丁度いいと思っている。代表を離れてクラブに戻った時に、いいこなれかたをするのではないかと。できたところを見ることが、チームづくりの中で大切だと思うので、今はこれで十分だと思っている」

―強い相手とできなくて予定が狂ったことはないか?
「相手がどうなるかは僕にできることではない。その中でロングボールを蹴られたときに周りの選手が止まっているのか、戻っているのかという感じで見ている。ガーナだったらどうだっただろうという見方をしている。そういう意味でまったく狂っていないし、相手が違ったからテストができなかったとは思ってない。強いところとやれるに越したことはないが、問題ない。今後の強化スケジュールも、日本でやる試合はいい時期でないといいメンバーで来れないが、東の端にまでベストメンバーで来てくれることはそうないし、こちらから行くしかない。ラッキーなことに国際Aマッチデーが3月に3日間あるので、弾丸でもいいので出向いてやりたいという要望は出している。リーグとの調整もあるから未定だが、できたらそういう試合を5月までにやっておきたい。ただ、来月の南アフリカ遠征で1試合できるのはアジアの国としては恵まれた状況だと思っている」

<写真>日本代表岡田監督
(取材・文 西山紘平)

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