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[Jの新風(6)]MFヴィトール・ジュニオール(川崎F)

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[9.8 ナビスコ杯準々決勝第2戦 川崎F3-1鹿島 等々力]

 意外かもしれないが、この男も、ニューヒーロー賞の対象選手だ。この日の鹿島戦で3-1、2戦合計4-3とする値千金弾を決めた川崎フロンターレMFヴィトール・ジュニオールだ。

 「来週、24歳になるんだけど、いいのかな?(開幕前に23歳なら対象となる) ともかく、まず自分が欲しいのはフロンターレとしてのタイトル。去年はナビスコ杯で決勝に行ったけど、自分は怪我で出られなかった。タイトルも取れなかった。今年は優勝したい。タイトルのおまけとしてニューヒーロー賞がもらえたらいいね」

 V・ジュニオールはあくまでもチームのタイトル獲得が優先であることを明かした。しかし、チームがタイトルを取れば、大車輪の活躍を見せるこの男も、“個人賞”の可能性が出てくる。

 チームの中心選手としての自覚は出ている。「レナチーニョがいなくなったのは大きいが、いなくなった人のことをいってもしかたない。自分の責任が大きくなっているのは分かっている」。起用法をめぐって、レナチーニョが電撃移籍した。川崎Fには大黒柱のジュニーニョもいるが、シーズン序盤の怪我による出遅れ、また年齢的に、やや衰えが見え始めており、タイトルにはV・ジュニオールの活躍が鍵を握る。

 なお、過去、ナビスコ杯のニューヒーロー賞を獲得したのは、すべて日本人選手で、外国人選手はいない。獲得すれば、史上初の快挙となる。日本人選手でいえば、この賞を獲得した選手は、代表入りして、リーグを代表する選手に成長しているケースがほとんどだ。V・ジュニオールはブラジル国籍。かつてJリーグに在籍したフッキのように、日本経由セレソン入りの道を目指す。

(取材・文 近藤安弘)

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