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MVPにも不満の本田圭、「次は俺が優勝させたと言えるように」

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[1.29 アジア杯決勝 日本1-0(延長)オーストラリア カリファ]

 チームメイト1人1人と握手をかわし、表彰の壇上に向かった。大会MVPを受賞したMF本田圭佑(CSKAモスクワ)は「MVPは僕自身に贈られたものではなく、チームのみんなに贈られたもの。そういう大会だったと思うし、このMVPをチームメイト、スタッフのみんなに捧げたい」と感謝の言葉を口にした。

 「優勝したことは気持ちいいし、そのことに関してはチームのみんなに満足している。みんなの力がなかったら優勝できなかった。充実した3週間だった」

 優勝&MVP。結果には満足できても、自分自身のプレーに納得することはできなかった。当たり負けしないフィジカルの強さとキープ力は群を抜いていた。それでも、今大会の得点はシリア戦(2-1)のPKによる1点のみ。「自分が見せたかったものはあまり見せられなかった。悔しさも個人的には残っている」と、不満を抱えたままの閉幕だった。

 「全試合を通じて圧倒したかった。なのに全部がギリギリで、全部が周りの力に助けられた。俺個人が目指す理想はそういうものじゃない」

 個の力にこだわった大会で、納得いく結果を残せなかった。そのことが悔いとして残り、次へのエネルギーとなった。

 「今度、こういう大会で優勝するときは『俺が優勝させた』と心の底から言えるように、自分自身が成長しないといけない。チームをもっともっと個人的なプレーで救えるようになりたい」

 さらなる高みを見据える本田圭佑。本人が望む進化を日本中も待っている。

[写真]MVPを獲得した本田

(取材・文 西山紘平)

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