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[Jの新風(4)]FW大津祐樹(柏レイソル)

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[6.3 ナビスコ杯GL第5節 柏3-0神戸 柏]

 「北嶋さん(秀朗)は素晴らしいストライカー。僕なんてまだまだ頑張らないと」。柏レイソルの19歳FW大津祐樹は、この日2ゴールをあげた先輩をそう表した。

 今季2得点の大津はプロ2年目のアタッカー。昨年は高卒ルーキーながらもリーグ戦14試合に出場した。このゲームでは得点こそなかったものの前半から果敢に仕掛け、セカンドボールに対しても迅速に働きかけヴィッセル神戸ゴールを脅かし続けた。後半13分の北嶋のゴールの1次攻撃にも絡んだ。中盤でボール奪取したMF山根巌がドリブルで持ち込むとPA前の大津にパス。DFが素早く身を寄せてきたので素早く山根に戻しシュートをアシスト。そのこぼれ球からの2次攻撃でもう一人の19歳MF山崎正登が北嶋にクロスを送り、先制点をもぎ取った。

 大津の武器はそのスピードとボールへの働きかけの早さ。そして前への姿勢だ。後半早々に神戸に押し込まれた時、カウンターの起点になることも多かった。両腕を巧みに使い相手の懐に入ってボールを奪うと、ドリブルでは腕で相手との距離感を掴みボディコントロール巧みに攻め上げた。後半37分には自陣でDF大谷秀和のパスを受けて左サイドを駆け抜け、大谷にラストパスを入れた。「相手DFから嫌がられる選手になりたい」。これが大津のモットー。「最近では周りを使う事を意識しているが、まだまだミスも多い」という。ライバルは同世代で活躍する選手たち。やはり日本代表に選出された18歳MF山田直輝(浦和)の動向は気になるようだ。「負けてられないですよ。僕はまだまだなので頑張ります」。スピードがあり、よく球に絡むせいか、スタジアムでは本当によく目立つ。4月29日ぶりの久々の勝利の裏には、若きアタッカー大津の存在があった。

<写真>柏FW大津
(取材・文 山口雄人)

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