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G大阪、無念。城南一和に0-3惨敗で2年連続16強で敗退

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[5・11 ACL決勝T1回戦 城南一和0-3G大阪 韓国]

 G大阪、また16強で無念・・・。AFCチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦が11日に行われ、日本のガンバ大阪はアウェーで城南一和(韓国)と対戦した。一発勝負の大一番の中、G大阪は前半序盤に再三チャンスがありながら決めきれず、0-0で前半を折り返すと、後半一気に流れを失って3失点。昨年、川崎Fに敗れたように2年連続で16強で敗退した。

 G大阪は最近採用している3-5-2を採用。GKは藤ヶ谷陽介、3バックは右から中澤聡太、山口智、高木和道。中盤はボランチが遠藤保仁と明神智和、右ウイングに加地亮、左ウイングに安田理大、トップ下に二川孝広が入った。2トップはルーカスと宇佐美貴史が組んだ。左太股裏の肉離れで離脱していた平井将生がベンチ入りした。

 対する城南一和は元甲府のラドンチッチ、元コロンビア代表のマウリシオ・モリーナ、韓国代表GKチョン・ソンリョンらタレントをそろえ、GLは川崎Fを退けて決勝T進出を果たした強敵だ。この日もラドンチッチをセンターフォワードに据えてゴールを狙ってきた。

 ホーム&アウェー方式ではなく、1試合で勝ち抜きが決まる決勝トーナメント1回戦。序盤は敵地でも主導権を握りたいG大阪が勢いよく攻め込んで押し込んだ。開始1分、PA左でルーカスのパスを受けた明神が右足でミドルシュート。コースも良かったが、相手GKに防がれてCKとなった。同5分にはルーカスの右クロスから宇佐美が正面からヘディングシュート。これはわずかに左に外れた。

 城南一和もカウンターで反撃してきた。前半6分、左からの浮き球にラドンチッチがヘディングシュート。GK藤ヶ谷が好セーブ。同7分にはモリーナが左足でミドル。これは枠を大きく外れた。

 その後もG大阪が主導権を握る。前半9分、右からのクロスにルーカスがヘディングシュート。正面でフリーで繰り出したが、GK正面を突いてしまい決めることができなかった。その1分後には遠藤のパスを受けた宇佐美が仕掛けてPA内左からシュートを放ったが、これはジャストミートせず右に外してしまった。

 G大阪が決定力不足を露呈し続けるうちに、城南一和がリズムを取り戻す。ラドンチッチの高さとうまさ、モリーナのテクニックを生かして、速い攻撃を仕掛ける。G大阪もしっかりとブロックを作って守ったため、事なきを得た。

 G大阪は前半19分、二川の浮き球パスにルーカスが抜け出しPA内正面で受けるが、トラップが浮いてしまいシュートまでいけない。同26分は左サイドからのつなぎのパスを受けた遠藤が右足でミドルシュート。これは左に外れた。

 その後、一進一退の攻防が続きなかなか決定機を見出せない。前半の終盤はホームの城南一和がやや主導権を握り、G大阪はバイタルエリアを攻略できなかった。前半41分、PA左でパスを受けたラドンチッチが左足シュート。危険な位置だったが、運よくシュートは外れ、失点を免れた。前半はそのまま0-0で折り返した。

 後半、G大阪は高木に代えて平井将生を投入。システムを4-4-2に変更し、より攻撃的にしてゴールを狙いに行った。これがすぐさま功を奏した。

 後半3分、G大阪は左からのクロスを平井が落とし、宇佐美がシュート。同11分にはスルーパスに平井が抜け出しGKと1対1に。しかし阻まれた。そのこぼれ球をルーカス、明神とつないでシュートを放ったが、相手DFに当たって決まらなかった。ゴールはならなかったがチャンスは作った。

 しかし、前半の終盤同様、主導権はやや城南一和に握られた。相変わらずラドンチッチを中心に縦パスをうまく使って攻めてきた。G大阪は遠藤、二川を中心にパスを回すが、PA付近で相手にがっちり守られ跳ね返された。

 ともに勝たなければいけない一戦。ともに長所を生かして何とかゴールを目指した。そんな中、G大阪に“悪夢”が訪れる。後半29分、スルーパスに抜け出したモリーナを守備に付いていった明神智和が後ろからスライディングして倒してしまいPKを献上。明神は審判にアピールしたが判定は覆らない。悔しさのあまりピッチにひれ伏して顔をしかめた。

 このPKをモリーナにしっかりと決められ、先制を許してしまった。何とか同点にしたいG大阪は後半35分、宇佐美に代えてMF佐々木勇人を投入。動ける選手を入れて、前線の活性化を図った。しかし、すぐさま失点を犯してしまった。

 後半39分、PA左までDFを引き付けたラドンチッチが途中出場のソン・ホヨンにパス。スーパーサブはドリブルで仕掛けて左足を一閃し、ゴールネット揺らした。G大阪は時間帯を考えると、絶体絶命に近い2失点目を食らった。

 G大阪は何とか1点を返そうと、パスを回しながらも速い攻撃で、前へ前へとボールを運んだ。しかし、相手もホーム戦のせいか、モチベーションをキープ。フィジカルを生かしてセカンドボールを拾ってきた。

 ロスタイムは3分。G大阪は激しいプレスでボールを奪い攻めようとしたが、反対にダメ押しの3失点目を食らった。PA右で相手にFKを与え、これをモリーナにゴール右上に決められて0-3。万事休した。そのまま試合は終了。前半はチャンスを作っていただけに、悔やまれる敗戦となった。

(文 近藤安弘)

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