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[MOM245]清水商FW佐野翼(1年)_公式戦初ゴールで名門を決勝へ導く

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.30 全国高校総体静岡県予選準決勝 清水商 1-0 藤枝明誠 富士総合]

 決勝点をたたき出したのは名門・清水商の1年生ストライカー、佐野翼だった。元日本代表MF小野伸二やW杯日本代表GK川口能活ら数々の名選手を育ててきた大瀧雅良監督が「1年生であれだけグイグイいけるのは安永以来。あれで安永っぽい賢さがあれば」とOBでかつてスペイン2部リーグでプレー経験を持つストライカー、安永聡太郎氏を引き合いに出して評価する期待のルーキー。そのFWが公式戦初ゴールでチームを決勝へと導いた。

 後半15分、清水商はU-17日本代表FW風間宏矢が右FKからクロスボールを放り込む。このボールを佐野が完璧に頭で捉えると、シュートはゴールへと吸い込まれた。ジャンプして右手を突き上げた背番号15を駆け寄った先輩選手たちが手荒い祝福。ヒーローは「(起用されてきたのに)今まで結果を出せていなかった。決められてよかった」と微笑んだ。

 ジュビロ磐田の下部組織出身だが、中学卒業時にユースへ昇格できず。「憧れ。負けないイメージがある」という清水商へ進学した。入学からまだ2ヵ月だが「前へ行くことが得意。後ろを見ないで前へ進んでいきたい」と前へ前へ突き進む姿勢を買われて、1年生ながらポジションを獲得。この日は両チーム最多の4本のシュートを放つなど誰より積極的にゴールを狙い、PAでDFを外してシュートへ持ち込むなど存在感十分のプレーを見せた。
 そしてチームが昨年の選手権県大会決勝、新人戦と連敗している因縁の相手から決勝ゴール。「決勝でもゴールを決めたい」と言い切った1年生FWが決勝でも輝きを放つ。

(取材・文 吉田太郎)

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