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[高校MOM260]松山工高FW東野裕樹(3年)_多彩なチャンスメークに無回転FK

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.10 JFAプリンスリーグ(U-18)四国第8節 済美高 2-4 松山工高]

 松山工高の勝利の主役は間違いなくFW東野裕樹(3年)だった。先山明伸と強力2トップコンビを組む彼は、上背はないが、時に1トップとして、前線の高い位置で起点を作る貴重な選手となる。
 この試合でも、1.5列目に落ちる先山に対し、彼は豊富な運動量と抜群のキープ力で、前線で起点となり、両サイドハーフの攻撃力を引き出した。「東野がゴールに近い方が、より攻撃に厚みが出るし、相手も怖いと思う」という谷謙吾監督の思惑通り、済美は彼のマークに手を焼き、DFラインに歪をもたらした。

 13分には得意のドリブル突破から待望の先制弾をたたき出すと、18分には右FKから『無回転キック』で相手GKの脇を破って、2点目を突き刺した。25分にも高速ドリブルから、ファーサイドの先山の足元にピンポイントクロスを供給して、前半の全得点に絡んでみせた。

 後半になると、済美が東野のマークに人数を割くようになると、プレーは一変し、これまでドリブル主体のプレーから、ワンタッチ、ツータッチのつなぎのプレーへ。これでさらにリズムを崩された済美は、1点差に迫っても、カウンターで痛恨の4失点目を喫してしまうこととなった。

「攻撃に変化がついたことで、全体的に面白い攻撃が出来た」と試合後に谷監督が満足の表情を見せたように、彼の機転を利かしたプレーが、この勝利に繋がった。

(取材・文 安藤隆人)

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