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[MOM263]G大阪ユースFW石原雅仁(3年)_前線で放つ強烈な存在感

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.11 JFAプリンスリーグ関西高円宮杯進出決定戦準決勝 京都U-18 2-3 G大阪ユース]

 やはりチームの危機を救ったのはこの男だった。前半はほぼ京都F.C.U-18ペースで先制点を奪われるという苦しい展開だったが40分、ガンバ大阪ユースFW石原雅仁がFW原口拓人からのパスに絶妙なタイミングで抜け出し、前半のうちに同点に追いついてみせた。このゴールで流れは一変した。このゴールが狼煙となり、チームは攻撃に勢いが生まれた。

 石原は前線で原口と共にフレキシブルに動いて、パスコースを作りだけでなく、常に相手の裏のスペースを狙っており、ストライカーとして研ぎ澄まされた嗅覚を持つ。その嗅覚が同点弾から47分後に再び発揮される。後半42分、1点のビハインドを追いつこうと、攻撃的に出た相手の裏のスペースを狙い続けた結果、MF水野旭からのスルーパスに完全に抜け出すと、飛び出してきた相手GKに対し、冷静にボールの下をつつき、ふわりとしたシュートを放つ。ボールはゆっくりとゴールに吸い込まれた。このゴールが結果として決勝点となった。

 「攻撃陣はしっかりと点を取ってくれるので、頼もしい」とGK田尻健が語ったように、抜群の決定力を誇るエースストライカーの存在があるからこそ、周りは信頼して彼にボールを供給出来る。彼の強烈な存在感があるからこそ、チームは屈辱の2部落ちから、一気に1部昇格と高円宮杯全日本ユース(U-18)出場権に王手をかけるところまで上昇してきたことを忘れてはならない。

(取材・文 安藤隆人)

連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ

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