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[MOM292]桐光学園GK峯達也(3年)_冷静沈着な守護神4強へ導く

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.5 全国高校総体準々決勝 筑陽学園 1-1(PK3-5)桐光学園 与那城総合公園多種目球技場]

 冷静沈着だった。ゴール前に構える姿は貫禄すら漂ってきた。筑陽学園の精度の高いロングボールにチームメイトが苦しむ中、桐光学園の守護神、峯達也(3年)は冷静なポジショニングで、来るべきピンチに備えると、相手のエースFW小室和也のドリブルシュートに対しても、きっちりと対応した。
 特に21分の小室が放った強シュートは、ゴールの枠を的確に捉えたが、美しいセービングでボールを見事にはじき出した。これが決まっていれば、桐光学園はもっと苦しい状況に追い込まれていただろう。後半に同点ゴールこそ許すが、相手の放った10本のシュートのほとんどを彼が抑えた。

 そしてPK戦。同点に追いつき勢いに乗る相手に対し、これも冷静に対処する。峯が相手の4人目・DF古田祥平のキックをストップした時、大勢は決した。1年生時から名門のゴールマウスを守ってきた峯について佐熊裕和監督は「彼は本当に落ち着いている。精神的にバタバタしなくなった。ハーフタイムとかでもヒートアップしている仲間に対して、一歩引いた位置で見ることが出きるし、的確な意見も言えるようになった。やっぱりGKが落ち着いていると、チームも変わるよね」。指揮官も成長に目を細める守護神の存在が、チームをベスト4に導いた。

(取材・文 安藤隆人)
写真協力『高校サッカー年鑑』

平成22年度全国高校総合体育大会「美ら島沖縄総体2010」
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ

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