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[Y☆voice_66]東京VユースMF高木大輔「記録のためにじゃなくて、自分のサッカー人生の中のプラスになればと思っている」

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 高校年代の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く連載企画「Youth star voice」。第66回は東京ヴェルディユースのMF高木大輔選手(中学3年)です。長男は清水のMF高木俊幸選手、次男は東京VのMF高木善朗選手、いわずと知れたサッカー界の“高木三兄弟”。末っ子の高木大輔選手は中学3年生ですが、現在行われている東京都クラブユースサッカー(U-17)選手権大会で高校生の中に混ざりながら2戦連続、後半のみの出場でハットトリックを達成しています。三兄弟の中でも二人の兄から「一番下が一番“持ってる”」と言われている大輔選手。今季は2種登録でのJデビューも期待されています。今後にかける意気込みとは?

―2戦連続でハットトリックを決めました。
「この前の試合は、代表から帰ってきた次の日でした。代表ではSBをやっているんですが、自分としてはFWがやりたい。やっぱり一番は点を取りたいという気持ちがあって。だから、たまってたものがあった。そういう面で、この前の試合で3点取れたのは自分の中で自信になりました。でもSBをやることは、自分の将来にとってすごく良い経験になると思ってます。だからこそ、今日も攻撃だけじゃなく守備も結構できたと思う。

 それに、前はシュート練習とかも入ってなかったですけど、ここ3日くらいで入るようになっていて。今日も後半から行くと言われて、ハーフタイムの練習でシュートが結構入ったので『今日もいけるかもなぁ』と思っていたら、ファーストプレーで入って良かったです」

―今日の得点シーンを振り返って。
「自分の足を活かして、裏を抜けて飛び出すのが得意な形なので。今日は1点目で最初に得意な形で取れて(波に)乗れたし、2点目は相手が前がかりにきてたので上手くかわせて。あとはGK見て決めるだけだった。そこで、自分としては2点取れて今日は満足かなと思ってたんですけど、監督に『もう一本シュートを打って取りにいけ』と言われて。2点で満足していたのもあったんですけど、3点取ったら、やっぱりもっと気持ち良かったです」

―裏に抜け出す形が得意?
「DFの裏に出てっていうのが得意。あんまり足下のテクニックとかはないので。自分はゴール前で仕事するだけ。翔哉(中島)みたいに細かく足下でやれっていわれても無理だし。とりあえずスピードとタイミングで、ゴール前にいて点取るだけですね。それが一番得意だと思います」

―2戦連続後半からの出場ですが?
「後半からの出場がいいです。代表でのSBだと、途中からは入りづらいし、最初からがいいですけど。今日みたいなポジションだったら相手が疲れているときに出て、裏を狙ったり仕掛けていきたい。45分で思いっきり勝負したいので。今日も最初から出ていたら途中から完全に消えていたと思います(笑)」

―トップチームの川勝監督は2種登録を明言して、大輔選手や菅嶋選手に森本の最年少ゴール記録や出場記録を抜かして欲しいと言っていました。
「去年、トップの練習に出てたときから『出たいな』とはずっと思っていて。期待してもらえるってことは嬉しいことだと思います。なので、その期待に応えられるように頑張りたい。でも、まずはユースでしっかりやって、(ユース監督の)楠瀬さんに認めてもらえるようにしたいです。もっと走れるようにならないと使ってもらえないし。

 ただ、そういう記録のためにじゃなくて、(早く出場することが)自分のサッカー人生の中のプラスになればとは思っているので。トップで試合に出て、記録は取れたら嬉しいし、点は取れたらもっと嬉しい。でも、とにかく今年一年は色んな意味で本当に勝負の年だと思う。1年だからって遠慮もしようとは思ってない。今日みたいに最初から主張するとこは主張して、点を取って結果を残して。その中で善朗とプレーしたいなと思います」

―兄弟でやることが目標のひとつ?
「でも個人的には善朗とやるよりは、俊幸とやりたかった。というか俊幸との方がやりやすかったんですよね(笑) 善朗は基本的に口で色々言うんですよ。それが正論を言われているんですけど、ムカついちゃったり、イラってしちゃう部分があるんですけど。俊幸は言わないので。逆に何を考えてるかわからないからイヤなんですけど(笑) でも試合中は言われない方がいいです。今の高校3年生も何か言ったりせずに、みんな点を取ったら一緒に喜んでくれたりします。そういう面で今はすごくやりやすいです」

―トップへ行く機会も今後増えてくると思いますが。
「去年結構トップの練習に出ていたので、行きやすい部分はあるんですけど、今年になって、まだ行ってないので。ちょっと今年になって初めていくのは緊張感があります。だけど、1回入ったら結構すぐに馴染めるかなと思います。自分としては結構、自分からコミュニケーションは取れる方だと思うので。今年のユースも海人くん(長田)とかがすごく盛り上げてくれるので、それに一緒になって自分も声を出せればと思ってます」

(取材・文 片岡涼)

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