beacon

[MOM430]三菱養和SCユースFW木村陸人(1年)_高校初Gがロスタイム同点弾

このエントリーをはてなブックマークに追加

高円宮杯U-18サッカーリーグ2011 プレミアリーグ イースト
[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.17 プレミアリーグイースト第2節 三菱養和SCユース 2-2静岡学園高 三菱養和会調布G]

 昨年のFW田中輝希(名古屋グランパス)、一昨年のMF加藤大(アルビレックス新潟)ら毎年のようにJリーガーを輩出している三菱養和SCユース期待のルーキーが劇的な同点ゴールでチームを救った。

 1-2で突入した後半ロスタイム、三菱養和はGK永井堅梧が前線へパントキック。静岡学園ディフェンスラインの後方で高く跳ね上がったボールに100m走11秒台の快足を持つ背番号22が猛然と飛び込む。飛び出してきた静岡学園の大型GK福島春樹と交錯しながらもあきらめずにボールを触ったFW木村陸人(1年)のヘディングシュートはゆっくりとゴールラインを越え、歓喜の同点ゴールとなった。

 流通経済大柏高との初戦は後半終了間際のわずかな時間のみの出場。だがエースFW田鍋陵太がU-18日本代表アメリカ遠征中のこの日、代役として先発に抜擢された。「がむしゃらにやってこい」と送り出された木村は「入ったからには点取ってやろう」と両チーム最多のシュート5本。後半6分には右サイドを突破したMF川崎圭亮のラストパスを合わせ損なうミスもあったが、右サイドタッチライン際からの“ドライブシュート”など、シュートレンジの広さと思い切りの良さでゴールの予感を感じさせていた。

 そして後半ロスタイムに「気持ちで押し込みました」と笑顔で振り返った同点弾。高校年代での公式戦初ゴールはチームを救う最高の一撃となった。
 
 中学時代は東京都選抜に名を連ねていた木村。だが、所属していた府ロクジュニアユースではFWを務めていたのにも関わらず、都選抜ではCBだった。ところがセットプレーでゴールを連発したことで、FWのポジションをつかみ取ったという。また「ユースに入る前はFWでは出られないと思っていた」が大会開幕前の浦和フェスティバルで結果を残すなど自らそのポジションを勝ち取ったきた。

 「でかい大会に出たことがなくて緊張した。出る事のできない3年生、2年生の分までやらないといけないと思った」と体力の限界まで走りきった木村。そして強さとスピードを兼ね備えたダイナミックなストライカーは、身体能力の高さを生かしたゴールにより、見事に期待に応えた。チームは田鍋帰国後も木村をFW起用し、田鍋を本職のサイドアタッカーとして配置する考えを示唆。再び結果を残した1年生FWはこれからさらなるチャンスをつかみ取ろうとしている。

(取材・文 吉田太郎)
特設:2011 プレミアリーグ

TOP