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[MOM447]鹿島ユースGK須賀健太(3年)_市船橋を封じたコーチングと好守

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[7・2 高円宮杯プリンスリーグ関東1部第1節 市立船橋0-3鹿島ユース 東総]

 今年は攻撃力と技術の高さがウリである市立船橋を零封した鹿島アントラーズユース。先制、追撃するチャンスをつくられながらも1ゴールも与えなかったGK須賀健太の存在が大きかった。

 ユース年代では実力以上の評価を得てしまったり、メディアに取り上げられてしてしまうことで“勘違いしてしまった”選手の成長が止まってしまう危険性がある。それを危惧するキッカ監督だが、記者の問いに対して「GKというポジションは難しいポジションです。こういう機会にGKを推してあげたい。きょうはミスが少なかった。そしてセンターのポジションが大事だったが、それはGKの大事なコーチングがあるからこそできるもの」と“敢えて”須賀の名を出してそのプレーを讃えていた。

 両チームの間にはスコアほどの大きな差があった訳ではない。それでもチャンスを確実にゴールへ結びつけた鹿島ユースは守護神の好守にも支えられていた。須賀は0-0の前半15分、ゴール至近距離からのシュートに体勢を崩されながらも指先で叩き枠外へ。また後半12分にもコースへ飛んだFW岩渕諒の決定的な右足シュートを好反応でゴールの外へとはじき出した。そして相手の攻撃の芽を事前に消した的確なコーチング。179cm、80kgと決して大柄ではないGKだが、その声、プレーには存在感があった。

 現在6試合で失点5とリーグ最少失点の鹿島ユース。チームはこの日の勝利で暫定首位にも立ったが、そのゴールを守る守護神は結果に満足することなく、次の試合もゼロにこだわったコーチングとプレーを見せる。

(取材・文 吉田太郎)

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