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[MOM450]前橋育英MF小川雄生(2年)_インハイV校対決に決着つけるV弾

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[7・9 高円宮杯プリンスリーグ関東1部第8節 市立船橋高0-1前橋育英高 グラスポ]

 期待の2年生MFが熱戦に決着をつけた。0-0の後半41分、前橋育英高(群馬)は左サイドでFKのチャンスを得ると、中央の選手たちの頭上を超えたMF白石智之のキックにファーサイドで181cmの大型MF小川雄生が反応。「コースがなかったけれど思い切って打った」という一撃は、U-18日本代表候補GK積田景介の守る市立船橋ゴールへと突き刺さった。

「自分が点を取るときはこういうとき。決めてやろうと思っていた」というヒーローは大仕事に会心の笑顔。1年生だった昨年のプリンスリーグ関東2部・日本航空高戦以来となるプリンスリーグでのゴールを決めた2年生MFは、先輩やサブ組の選手たちに手荒い祝福を受けていた。
 
 まだ絶大な存在感はないものの、攻撃に入ったときに見せる能力は間違いなく高い。ミスなく正確にボールをつなぎ、ロングボールで局面に変化をつけることもできる。そして「自分が動けばチームの雰囲気も変わる」とこの日は2列目からディフェンスラインの背後へ飛び出す動きを繰り返していた。中盤で幅広い動きをしてみせた2年生MFは攻撃の中心のひとりとしてチームを引っ張った。

「1試合1試合丁寧にやっている」というMFが目標としているのは、08年度全国高校選手権4強時のOBで昨年のAFC U-19選手権でU-19日本代表主将を務めたMF六平光成(現中央大)だ。六成はパスセンスの高いMFとして注目を集めたMFだが、「六平さんはみんなパスが上手いと言うけれど、よく見ると守備が上手い。コーチに言われて気にするようになったんですけど、1対1の対応がいい」。小川はこの日、中盤でのインターセプトなど守備面でも貢献していたが、まだ対応の遅れなどが見える課題をより伸ばしてチームにとって欠かせない存在となる。そして活躍の期待される全国総体へ向けては「夏なんで一番は相手より走ること。守備、攻撃の両方で貢献して点を取りたい」と誓っていた。

(取材・文 吉田太郎)

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