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[MOM278]東京VユースMF小林祐希(3年)_ALL FOR VERDYの精神で大会MVP獲得!!

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]

[8.1 日本クラブユース選手権(U-18)決勝 柏U-18 1-2 東京Vユース ニッパ球]

 後半29分、MF小林祐希は相手DFがクリアしたボールを得意の左足で押し込み、同点弾を決めると、メインスタンドへと一目散に駆け寄った。めくったユニフォームの下には「ALL FOR VERDY」の文字。準決勝当日の昼、サインペンで自ら書いた言葉だ。この言葉を胸に、準決勝、決勝を戦ってきた。全てはヴェルディのために。その思いが小林を突き動かしていたのだ。

 既に今年の3月、Jデビューを果たしている小林は、トップチームの練習で「先輩たちは上手いし優しい。最近は負けていないし、雰囲気も良い。この東京Vが大好き。早く自分も上でやりたい」とトップの選手たちから影響を受けた。そして、大好きなこのチームを将来、自分が支えていきたいと強く思うようになったのだ。

 また、トップでの出場をめざす小林は「プロになるためにみんなやっている。この優勝がゴールじゃない」と話したように、今大会はあくまでも通過点と考えている。優勝を手に入れ、東京Vでプロになり、東京Vの未来を支えていく。それこそが描いているプランだった。

 だからこそ、今大会前には必死に練習に取り組んだ。トップチームの2部練習が終わり、動きたくないくらいになっても「そういう時こそやってやる」と、そのままユースの練習に参加した。今大会で準決勝、決勝と2戦連続で決めたFKは、まさにこれらの練習の賜物だった。

 試合終了後には、まずはチームメイトに対して、「感謝しています。ありがとう」と一言。決勝で2ゴールを挙げるなどの活躍で獲得した、大会MVPの表彰前には、並んでいるチームメイトに向かって深く一礼するなど、プレー以外の面でも『一流』であることを示して見せた。

 練習へ対する真面目な姿勢、ピッチで見せる強気なプレー、チームへ対する謙虚な態度。すべてを持ち合わせた小林は、東京Vサポーターにとって、宝となる選手へと成長していくはずだ。

(取材・文 片岡涼)

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