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[MOM307]習志野FW小林大祐(3年)_ビジャイメージの技あり弾

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.11 第89回全国高校選手権千葉県2次予選 習志野 6-2 検見川 市原スポレクD]

 “お手本”はスペインFWダビド・ビジャ(バルセロナ)のゴールだった。習志野FW小林大祐(3年)は前半10分、MF中村雄太(3年)がDFの背後へ出したパスに反応すると、動きに変化を加えてDFの裏を取り、右足ダイレクトシュート。昨年の全国高校選手権千葉県予選準優勝校に今大会初ゴールをもたらすと、圧巻は後半14分の2点目だった。

 左サイドでボールを持つと、一度縦に切れ込んでから方向を変え、中央へステップを踏んでから右足を一閃。コントロールされたシュートは右ポストの外側から変化しゴール右隅へと吸い込まれた。夏のフェスティバルでは埼玉の名門・武南からも決めたという得意のコントロールショット。「あれは練習でやっていた通り。巻いてコントロールしたシュート。スペイン代表のビジャをよく見ていて、ビジャがワールドカップのグループリーグ(ホンジュラス戦)で2人抜いてからスライディングしながら打ったコントロールシュートを参考にしています。距離は違うけどあのゴールをイメージして」。決してパワーのあるタイプではないため、ストレート系のミドルシュートでは威力が弱い。自分の得点力を上げるために今春から取り組んできたシュートはビジャの蹴り方、タイミングを研究することで自分の武器になった。

 昨年チームは準優勝。今年の全国総体予選では流通経済大柏から先制しながら逆転負けを喫した。「いつもあとちょっとのところで負けてしまう。勝つチームというのは普段の生活から違う。チームとしてはそういうところから追いつくこと。個人としてはもっとチームのことに貢献できるようにしたい」。多彩なアイディアと技術、スピードを備える習志野Vのキーマン。この日示したコントロールショットなど多彩な武器でチームに歓喜をもたらす。

<写真>この日2得点の習志野・小林(左)。前半10分に先制ゴール
(取材・文 吉田太郎)

連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ

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